TORRASが提唱する「スマホケース3.0」とは? スタンド付きケースの先駆者が描く新たなスタンダード(1/2 ページ)
TORRASは日本参入10年目を迎え、事業戦略発表会で今後の日本市場への投資強化と新製品群を公表した。同社は日常の不便を解消する「Ostand」ケースを投入し、ケースによってスマートフォンとの関わり方や使用体験を進化させる「スマホケース3.0」を掲げる。体験会では耐衝撃ケースや半固体電池搭載バッテリーなど、生活の質を高める注目の最新ギアが展示された。
スタンド付きスマホケースという新たなカテゴリーを切り開いてきたTORRAS。同社は世界各国でスマホケースを展開しており、次なる進化として「スマホケース3.0」を提唱している。保護やデザインに加え、スマートフォンとの関わり方そのものを進化させる。TORRASが目指しているのは、いわば「スマホケースの再発明」だ。
日本市場への参入から2026年で10年目を迎えた節目に、日本法人・楽創未来が9月29日に「TORRAS 新製品体験会および事業戦略発表会」を開催し、これまでの歩みや製品づくりの考え方、今後の戦略を語った。
TORRAS 新製品体験会および事業戦略発表会で登壇したTORRASの幹部。左からブランドマーケティングディレクターの項振宇(コウ・シンウ)氏、楽創未来 代表取締役の孔燕(コウ・エン)氏、製品開発チーム代表の牛瀟雨(ギュウ・ショウウ)氏が登壇した
発表会では「日常を変えるパフォーマンスギア」として新製品のiPhone Duo向けやiPhone 18 Pro向けスタンドケースの他、充電器やモバイルバッテリーなども展示された。これらの新製品についても紹介する。
TORRASは2012年に中国・深センで生まれたブランドだが、海外でのメディアや販売パートナー向け発表会は今回が初めてになるという。日本市場でなぜTORRASのスタンドケースや製品の品質が支持されているのか。そして、Amazonに始まり大手量販店やキャリアショップへと取扱店舗を増やせたのか。3人の登壇者の話から探っていこう。
10年でAmazon中心から全国4000店舗超の取り扱いへ スタンドケースOstandが飛躍をけん引
楽創未来 代表取締役の孔燕(コウ・エン)氏からは、TORRASの日本における沿革について語られた。同社が海外展開を始めたのは2016年で、Amazonを通じて、日本、米国、英国、ドイツなどの主要市場を中心に海外展開を開始した。倍々のペースで成長を続け、2021年には日本法人を設立した。
TORRASの10年は、スマホケースの役割を進化させ続けてきた10年でもある。2021年には、一体型隠しスタンドケース「Pstand」を発売。スマホケースとスタンドを一体化するという新たなスタイルをいち早く提案し、スタンド付きスマホケース市場を切り開いてきた。
転機となったのは2023年だ。主力のスマートフォンケースが日本のAmazonの販売ランキングで1位になって上位に定着した。店頭でのオフライン販売にも乗り出し、現在はヨドバシカメラとビックカメラに加えてエディオンやノジマにも販路を広げ、2025年にはau(KDDI)、2026年にはNTTドコモでの取り扱いも始まった。全国の取扱店舗数は4000店舗を超える。
この成長の原動力となったのが、Ostandをはじめとするスタンドケースだ。同社は当初、一般的な保護ケースを販売していたが、「コンテンツ時代は誰もが撮影・発信する」という発想から、スタンド機能を備えつつ、ユーザーにスタンドを意識させないスマートな製品を目指した。スタンドケースは発売から6年で累計販売数2000万個を突破し、国内外で好調を維持している。
孔氏によると、TORRASの成長を支える原動力は「イノベーション」と「高品質」にあるという。売れ筋をまねた安価な製品で競うのではなく、新しい価値の創出や信頼性を重視した製品開発を行い、設計にこだわっている。
こうした姿勢は特に日本のユーザーとの相性がよく、熱心な日本のユーザーとの意見交換も製品の品質を高めることにつながったという。今後も日本市場への取り組みをより強化し、築地オフィスでの営業や店頭販売、ブランディングやサポート体制の拡大はもちろん、将来的には日本のチームが製品作りにも加わる体制を目指したいと語った。
「日常の小さな不便」を起点に、8層構造のリングスタンドが誕生
製品開発チーム代表の牛瀟雨(ギュウ・ショウウ)氏は、製品作りは「日常の小さな不便」が起点になると語る。TORRASのスタンドケースも、「スマートフォンの大画面化や撮影、動画視聴、業務利用といった用途の広がりにより、片手で持ち続ける負担が増えた」という、日常の小さな不便をきっかけに開発された。
TORRASのスマホケースは、1.0~3.0の3カテゴリーに大きく分けられる。「スマホケース1.0」はスマートフォンを「保護する」ことが目的であり、「スマホケース2.0」はデザインや個性を「表現する」ことが目的だった。そして現在の「スマホケース3.0」は、機能によって、スマートフォンとの関わり方や使用体験を「進化させる」ことを追求している。「スマホケースを再発明する」という発想の延長線上にあるのが、TORRASの提唱するスマホケース3.0だ。
TORRASはスマートフォンケースを保護目的の「1.0」、ファッションアイテムとして個性を備えた「2.0」。そしてTORRASが提案する「3.0」は、スタンド機能を加えて使い勝手そのものを高める「パフォーマンスギア」と位置付ける
このスマホケース3.0において重要な役割を担うのが、リングスタンドだ。このスタンドは、約3mmの薄さに8層もの精密構造を収めており、リングを動かす際のほどよい手応えと、使い込んでもぐらつきにくい耐久性も実現している。この設計概念を形にするまでには2年をかけたという。また、ケース部分も防汚トップコートなど3層のコーティングを施し、指先で触れたときの感触まで作り込んでいる。
スマートフォンの充電器についても「低温での動作」を基準に7年かけて改良を重ね、当初は充電時に77度だった動作温度を、2026年のモデルでは人肌に近い37度まで下げたという。この取り組みは、ケーブル内蔵の新しい充電器「FlexLine」シリーズに反映されている。モバイルバッテリー製品もくぎ刺し試験を含む2026年の新しい安全基準(新国標)に適合させるなど、同じ考え方で取り組んでいると紹介した。また、TORRASでは首掛けファン「COOLiFY」やアロマディフューザーなども手掛けており、日本でもより多く提供していきたいとした。
「一度体験すると、元には戻れない」体験がブランドになる
ブランドマーケティングディレクターの項振宇(コウ・シンウ)氏はTORRASの共通認識として、新しいライフスタイルの創出ではなく、今ある生活に「一度体験すると、元には戻れない」体験を生み出すことが重要であるという考え方を語った。
それを具現化したのが、Ostandに代表されるスタンドケースで、「立てる」「吸着する」「掛ける」といった使い方により「人がデバイスに合わせる」のではなく、「人のしたいことにデバイスが合わせる」という関係性の逆転を生み出した。
例えば、人に頼むことなく旅行先で家族の記念写真を撮影する、スマホの画面を見ながら作業や料理、トレーニングなどを行う、子どもの初めての一歩を両手で支えながら立てたスマホで撮影する、といったシーンが当てはまる。
これまで見過ごされてきた日常の場面を少ない負担で便利にでき、ユーザーがTORRASの製品を体験することによって、ブランドストーリーが生み出されると項氏は語った。
日本では製品の拡充に加えて、2026年にはトレイルランニングや野球、学生ウインドサーフィンへの協賛も始めた。今後は都市での日常に加えて、スポーツやアウトドアを通じて新しい体験を創造していくという。製品についても、日本市場に向けて今後半年から2027年にかけてラインアップをさらに拡充する考えを示した。
提供:楽創未来株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2026年10月31日
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