「ありきたりの情報はインターネットでタダで取れる時代。そんな中、1カ月315円出してもらって満足させるコンテンツとは何なのか」──。そんなVodafone live!CAST開発陣の想いは、予想外の方向にぶっ飛んでいった……。
ボーダフォンは、3G新機種向けサービス「Vodafone live!CAST」の詳細を発表した。第1弾コンテンツはケータイグラフィックマガジン「yubio」。
3G向けサービスとして、雑誌感覚で読める大容量コンテンツをボーダフォンが提供する。パケット通信量も含め、利用料は月額315円。ターゲットは、携帯電話のコンテンツ利用が少ないライトユーザーだ。
夜中にプッシュ配信される携帯電話向けエンタテインメントマガジン。いちいちサイトにアクセスすることなく情報を取得でき、一度受信すれば圏外でもサクサク読める──。Vodafone live!CASTは、ひらたくいえばこんなサービスで、携帯キャリアの1サービスにすぎない。コワイのはその中身。Vodafone live!CASTのヤバさは、こうしたサービスの命といえる“コンテンツ”に宿っているのだ。
コンテンツのテーマは、コアターゲットの25歳から30代男性のハートを直撃する「爆笑&雑学」「アキバ」「シブヤGal」。3月に、それぞれのテーマを深堀りする3誌を創刊する。
タイトル | 内容 | 月額利用料 | 配信スタイル |
---|---|---|---|
yubio | 有名人、お金、マンガ、本、雑学を切り口にトレンドを読み解く総合エンタメマガジン | 315円 | 毎日配信 |
AkibaRun! | アニメ、アイドル、フィギュア、PC──。世界が注目する“アキバの今”を発信するリアルタイム情報誌 | 315円 | 毎日配信 |
chu★rara | 主役はシブヤGal。Gal文化を牽引するシブヤのファッション、メイク、ショップ、イベント、サークル情報などを毎日配信する情報誌 | 315円 | 毎日配信 |
トップバッターとして登場したのが、エンタメ総合誌の「yubio」。「刺激的すぎて企画会議を通らない予感がしたので、ぎりぎりまで企画書を隠してました」と、担当者が話すとおり、その内容は“トンデモネタ”のオンパレード。「ありきたりのニュースはインターネットで無料で取れる時代。そんな中、1カ月315円出してもらって満足させる内容とは何なのかを追求した」(開発陣)というが、その答えがよもやこんな方向に向かおうとは……。
「エンタテインメント総合誌」と銘打って創刊されたyubioの編集コンセプトは、「独自の企画を独自の切り口で」というもの。無料でさまざまな情報を入手できるインターネットやフリーペーパーが全盛の今、「お金を払って読んでもらうには、相当のことをしなければならない」という覚悟があったという。
その覚悟は企画考案だけでなく、yubioに登場するゲスト陣の獲得にも向けられた。DA PUMP(アーティスト)、小川直也(格闘家)、角田信朗(格闘家)、猫ひろし(お笑い芸人)、山田真哉氏(「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」でブレイク)、山咲トオル(ブリっ子タレント・ホラー漫画家)──と、そうそうたるメンバーが集結した。
そして3月11日、ついに創刊の日を迎えたyubio。ついに明らかになった、激ヤバコンテンツの数々を見ていこう。
よほど脳天気な人でもないかぎり、サラリーマンの月曜日は、そう爽やかなものでもない。そんな憂鬱な月曜日に朝のパンチをかまそうというのが、月曜配信コンテンツの「月曜★パンチ」だ。
毎週、豪華ゲストを迎えてパンチのあるお言葉を聞こうという企画。月替わりで格闘家、ミュージシャン、お笑いと、バラエティ豊かなパンチの効いた一流の面々を揃えている。
このコーナーで危険なのは「あいうえお作文」。ゲストの携帯にある文字を入力してもらい、そこに表示された自動変換の候補を見せてもらおうというものだ。人によってはけっこうヤバい名前の1つも出てきそうなこの企画、取材陣がパンチを喰らわないことを祈るばかりだ。
わけのわからないタイトルが付けられた、このコンテンツが目指すのは、“知ってるようで知らない”トレンドの紹介。モノだろうがヒトだろうが、「すごけりゃいいじゃん!」という強引な企画だ。
これまでに登場した“スゴいの”は、「360度写せるカメラ」「世界で一番高いコーヒー」「幻の魚」「ジャンピングシューズ」などで、これらのネタは日本珍道具学会の監修を受けている。今後も“凄い牛丼”“凄いトンカツ”といった珍品がラインアップされており、編集部の珍品探しの力量に注目が集まる。
yubioの水曜日はワイドショーの日。といってもyubioにはテレビのワイドショーみたいなヌルいネタはない。テーマはズバリ、“爆発ネタ”だ。初回の特集は「ご当地ヒーロー大爆発」。こうしたニュースネタから、爆発系の映画・本のレビューなど、頭が爆発しそうになるおバカネタを連発している。
ちなみに、3月の爆発水曜日をナビゲートするのは、オネエ言葉がすてきなホラー漫画家、山咲トオル(題字も、習字4段の山咲氏の手によるもの)。4月のナビゲーターには格闘家の角田信朗が登場予定だ。
さすがのyubioも、いつもバカばっかりやっているわけにはいかない──ということなのか、木曜日のテーマは「知的エンタメ」。著書「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」で一気にブレイクした山田真哉氏をホストに迎え、「やさしいお金の話」を展開する。
ただ、山田真哉氏の連載はなぜか隔週。その間に挟まっているコンテンツは、よっちゃんイルカやこけしアレイ、手羽先天使、能面ギャル──といった意味不明な美術品を紹介する「駄美術の世界」、謎めいた校則をかき集めた「勝手に新標識 本当にあった校則編」。どうやらマジメな話は、たまにしかしないらしい……。
かと思えば今後のラインアップには、アーティストたちが“素の部分を見せる”という、「ユビログ」なるコンテンツもまぎれこんでいる。いったいどんなアーティストが出てくるのか!? どうなる、yubioの木曜日!?
サラリーマンが最後の気力を振り絞って出勤する金曜日。ここでもyubioはやってくれる。格調高い世界の名著を15コマのマンガで紹介しようというのだ。俎上に上がっているのは「罪と罰」(ドストエフスキー)「源氏物語」(紫式部)「変身」(カフカ)「リア王」(シェークスピア)といった古典文学の数々。これらの作品が脱力系の絵による超早回しで展開されるわけだ。自分の作品がこんなふうに紹介されるとは、墓の下の偉人たちも想像だにしていなかったことだろう。
月曜から金曜まで、サラリーマンにカツを入れ続けたyubio。週末はロマンチックなしっとり系コンテンツで疲れた心を癒してくれる。「土曜の本屋」は、写真とテキストで綴る1話完結型のショートストーリー。「サンデーギャラリー」は、フォトグラファーのメッセージをさまざまな写真で表現するコンテンツだ。
ウィークデーのハジけっぷりからは想像できない豹変ぶりに驚きながら癒されてほしい。
かつてない斬新な切り口で、ユーザーさんの前頭葉を直撃します! 退屈な日常をブッ飛ばすくらいに面白く、バラエティ豊かなコンテンツなので、じっくりお楽しみ下さい!
yubioに続いて3月下旬に創刊予定なのが、「AkibaRun!」と「chu★rara」。それぞれ、アキバとシブヤのトレンドをリアルタイムで毎日発信する携帯向け情報誌だ。
その内容を少しだけ、先取りでご紹介しよう。
“ここに来れば、男の夢が叶う”──というのは言い過ぎかもしれない。しかし、それに近い存在ともいえるのが「秋葉原」だろう。喫茶店に入ればメイドが「おかえりなさい」と笑顔で出迎え、街に出ればアイドルや声優の握手会、ゲーム関連のイベントが開催されている。レアなPCパーツから同人誌、フィギュア、果ては武器まで、何でも揃うショップの数々も見逃せない。この“カオスの街、アキバ”は今や、日本カルチャーの聖地として世界中の注目を集めているのだ。
このアキバで、日々繰り広げられるイベントの情報やレアグッズの紹介、お得な耳寄り情報をデイリーで発信するのが「AkibaRun!」。サスマタを買って巫女さん喫茶で一息つく──といった、アキバらしい過ごし方を伝授してくれる。創刊当初は、アキバの来し方行く末をAkibaRun!的視点で斬る総力特集が組まれる予定。アキバ通も、これから極めたい人も要チェックだ。
私たちは、秋葉原をいろんな意味でのネタの街だと思っています。確かにメイドさんとひと時を過ごしたり最新パーツをゲットするのも楽しいのですが、そこに集まるお客さんやサービスを展開するショップ、店員さんがイチバン面白い。そんな秋葉原ならではの面白ネタを、すべて拾い上げていくことが目標です。みなさんが予想だにしなかったような企画を取り上げていきますので、ぜひご期待ください。」
ITmedia読者とはあまり接点がなさそうなシブヤGal。彼女たちのナマの生態を“コワイモノ見たさ”でチェックできるのが「chu★rara」だ。「読者参加型」をうたっているが、あくまで主役は14歳から20歳くらいのシブヤGalとその友達やカレ。ITmedia読者は、うかつに参加して失笑を買うよりは暖かく見守る方がいいかもしれない。
コンテンツは、イベント情報やサークル紹介、コスメ・ファッション、ショップの情報など。“毎日が祭”というテンションの高さが生み出す渋谷カルチャーの“今”を見たい人は要チェックだ。
ティーンの女の子たちが独自のカルチャーを生み出す街が渋谷。その渋谷発の情報をケータイを通してドンドン発信していきたいですね。また、投稿を通して彼女達のコミュニティーとしても発展させていきたいと思ってます。
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提供:ボーダフォン株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日