ドコモから登場するシャープの“AQUOSケータイ”「SH903iTV」は、少し大人向けの上質な雰囲気を持った高機能端末だ。FOMA端末ならではのマルチウインドウなど、独特の機能も備えている。
ドコモの端末ラインアップにも、いよいよシャープの“AQUOSケータイ”こと「FOMA SH903iTV」が登場する。ワンセグの画質はAQUOSの名に恥じない高いクオリティを誇り、その形状はワンセグの視聴に適した、AQUOSケータイならではのサイクロイドスタイルを採用している。
シャープが、同社初のワンセグ端末で世に問うたサイクロイドスタイルは、携帯電話で快適にテレビを見られる形状の1つとして、今やすっかりおなじみだ。携帯電話は、縦長のディスプレイを採用している機種がほとんどであり、横長のテレビ画面をディスプレイ上に大きく表示するためには、端末を横向きにしたり、ディスプレイを回転させたりする必要がある。サイクロイドスタイルでは、ディスプレイを90度倒すという方法を採用しているわけだが、ディスプレイを回転させても画面の中心が端末の中心に位置するため、見た目の安定感が抜群だ。しかも、スタンドなどがなくても簡単に見やすい位置に設置できるという特徴がある。
またサイクロイドスタイルには、十字キーやダイヤルキーの操作性は携帯電話と何ら変わらないという、他の端末にはない魅力もある。メールの作成やスケジュール確認などの携帯電話の操作と、ワンセグの視聴操作が同じように行えるのだ。端末を手に握った状態でも、机などに置いた場合でも、ディスプレイの向きを変えるだけなので、すべての操作が片手で簡単にできる。
このサイクロイドスタイルならではの操作性が大きく生きてくるのが、FOMA端末が持つ高度なマルチタスク機能を利用する場面だ。
SH903iTVでは、待受画面だけでなく、他の機能を利用中でも画面を横向きにするとワンセグが起動する(マルチタスク対応機能の場合)。その際に、直前まで利用していた機能は終了せず、バックグラウンドに回るため、[TV]キーを押すだけで簡単にワンセグの画面を小さくし、バックグラウンドの機能を呼び出せる。
この機能は「マルチウインドウ」といい、サイクロイドポジションではワンセグを小さな子画面に表示した状態でさまざまな機能が利用可能だ。対応している主な機能は音声の着信と通話、メールの送受信、電話帳/プッシュトーク電話帳、サポートブック、テキストメモ、ブックリーダー、データBOX、プッシュトーク、スケジュール、ToDoリスト、ドキュメントビューア、電卓、トルカとなっている。
画面をサイクロイドポジションにしても十字キーやソフトキー、ダイヤルキーはすべてそのまま利用できるため、メールの作成やテキストメモ、スケジュールの作成なども特別な操作なしに使えるのが便利だ。また、待受からワンセグを起動した場合でも、[MULTI]キーで他の機能を起動できるため、さまざまな“ながら視聴”に対応できる。ワンセグを見ている途中でも、携帯電話としての機能がしっかり使えるのがうれしい。
もちろん、AQUOSケータイの目玉となるワンセグの視聴・録画機能も強力だ。
メインディスプレイには、FOMA端末としては最大級の3インチのワイドQVGA(240×400ピクセル)モバイルASV液晶を採用。高い色再現性を誇る6色カラーフィルタを搭載した。コントラストも高く、視野角は上下左右160度を確保している。彩度を上げ、輪郭をはっきりさせる高画質化機能「SV(Super Vivid)エンジン」を備えており、表示画質をノーマル/シャープネス/ビビッド/ダイナミックに切り替える機能を用意したほか、さらにワンセグ専用の画質調整機能も提供。番組のジャンルや好みに応じてノーマル/ダイナミック/映画の3タイプの設定が適用可能だ。画面の明るさは周囲の明るさをセンサーで検知して自動調整してくれる。
ワンセグの連続視聴時間は、フル充電時で約5時間20分。別売のmicroSDメモリーカードを用意すれば、番組の録画/予約録画もできる。2GバイトのmicroSDメモリーカードなら、最大約10時間40分の録画が可能だ(ACアダプタを接続している場合のみ)。番組の録画予約や視聴予約は、プリインストールされている「Gガイド番組表リモコン」から行えるほか、手動で日時を指定する予約にも対応する。予約した時間が近くなると画面表示とアラームで知らせる機能も用意した。録画した番組は、通常の再生のほかに、早見・早聴き機能を使って短時間に視聴することもできる。
横位置での視聴画面の大きさは、映像を全画面表示する「映像(拡大)」のほか、字幕などが画面に重ならないようにする「映像(等倍)」の2種類から選べ、それぞれに字幕のオンとオフが設定可能だ。さらにチャンネル番号やワンセグの受信状態、アンテナや電池残量のピクトは、常時表示するか一時表示したあと消すかが選択できる。テレビを見ながら他の機能を利用したい場合は、先に紹介したマルチウインドウが使える。
縦位置にすれば、画面の下半分にデータ放送を表示できるのは一般的なワンセグ端末と共通だ。字幕表示をオンにするとデータ放送の領域が狭くなる。データ放送の方を見たければ、データの全画面表示にすることもできる。ヒンジ部分に内蔵しているスピーカーはステレオに対応しているため、きれいな画面に加えて、美しくかつ迫力あるサウンドが楽しめるのもポイントだ。ドラマやトーク番組はもちろん、音楽番組を視聴する際にも、本体だけで十分高いクオリティを確保している。
さらに、SH903iTVはFMトランスミッタを搭載するため、ワンセグの音声をカーステレオやミニコンポなどから出力することもできる。ビデオプレーヤーやミュージックプレーヤー、SDオーディオの音声もFMトランスミッタ経由で出力できるため、端末内の音楽データをFMラジオで楽しむことも可能だ。おかげで単に外出先でケータイを使ってテレビや音楽を楽しめるだけでなく、車の中や家の中など、SH903iTVを活用できるシーンが大きく広がった。周波数は77.4M/78.3M/79.0M/84.1M/85.0MHzの5つから選べる。
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提供:シャープ 株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日