Special
» 2007年07月13日 10時00分 公開

“普段使い”のケータイに必要なものとは──「W52SH」が目指したスタンダード(1/2 ページ)

シャープとしては3代目となるWIN端末「W52SH」は、普段の使い勝手のよさを徹底的に追求して生まれた端末だ。EZ FeliCaやワンセグなど、多くのユーザーが“ほしい”と思う機能をスリムなボディに搭載した。

[PR/ITmedia]
PR

 エレガントなイメージを持ったau初参入端末「W41SH」、サイクロイドスタイルを採用し、デジタルラジオに対応するなど、マルチメディア機能を追求した2代目端末「AQUOSケータイ W51SH」に続いてシャープが投入するのが、厚さ17.6ミリというスリムな回転2軸ボディに多くのユーザーが普段使う便利な機能を詰め込んだ「W52SH」だ。

 シャープならではの、AQUOSブランドを冠したW51SHと比べると、傑出したスペックを持つ端末というわけではないものの、待望のEZ FeliCaを搭載し、コンパクトなボディにワンセグを装備するなど、“ほしい”機能の多くを網羅しているのがポイントだ。ユーザーの細かな使い勝手に配慮したさまざまな工夫も行われており、使いやすさをとことん追求している。

 au向けとしては3代目になるW52SHで、シャープの開発陣は何を目指し、何を実現したのか。通信システム事業本部 パーソナル通信第四事業部 商品企画部 主事の中田尋経氏、第1技術部 主事の蛭亨氏、第2技術部 主事の日野裕氏、第1ソフト開発部 主事の森川大樹氏、同じく第1ソフト開発部 主事の上野奈緒子氏に話を聞いた。

Photo 左からシャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第四事業部 商品企画部 主事の中田尋経氏、第1技術部 主事の蛭亨氏、第2技術部 主事の日野裕氏、第1ソフト開発部 主事の森川大樹氏、同じく第1ソフト開発部 主事の上野奈緒子氏

「生活の中で使いやすい端末」への模索

Photo 通信システム事業本部 パーソナル通信第四事業部 商品企画部 主事の中田尋経氏

 「W52SHは、普段の使い勝手をよくした端末として企画しました。生活の中での使いやすさというものを徹底的に追求しています」──商品企画を担当した中田氏は、W52SHの特徴をこう話す。

 2006年秋に、やや上の年齢層の女性を狙ったW41SHでau向け端末の供給をスタートしたシャープは、2007年春にはワンセグやデジタルラジオ、車の中などでも楽しめるAV出力機能を搭載したW51SHをリリース。これらの端末を踏まえて3代目のW52SHを企画する時に開発陣が考えたのが、「最高の使い勝手を持ったコンパクトな端末」だった。

 シャープでは、カメラやLISMOのような音楽機能と同様、ワンセグもまた携帯電話の標準機能になっていくと考えている。またFeliCaによるおサイフケータイも、日常的に使いたいという要望が高いという。こうした点を踏まえ、“New Compact Standard”というコンセプトのもとで開発をスタートしたスタンダードモデルW52SHでは、これらの機能を標準装備することが初期の段階で決まっていた。

 さらに、毎日持ち歩くには分厚い端末ではダメだ。ユーザーのニーズを満たし、満足してもらえる端末を目指すため、機能が充実していても大きくて重い端末では意味がない。そのためどこまで薄く、小さくできるかは大きなチャレンジだったと機構設計を担当した日野氏は振り返った。

Photo シャープ 通信システム事業本部 パーソナル通信第四事業部 第2技術部 主事の日野裕氏

 「開発を始める際、回転2軸のワンセグの中で最薄の端末とすることを目標にしていました。そのためチップやコネクタなど、部品の配置をすべて見直しています。ただし、今までの端末でユーザーの皆さんに評価していただいた操作性の部分は受け継ぎ、犠牲にすることなくどこまで薄くできるかにチャレンジしました。この仕様でこのサイズ感が実現できた点には、自信があります」(日野氏)

 ボディの左側面にはアンテナがあるので、そこにはコネクター類を配置できない。また右側面にはイヤフォン端子やmicroSDメモリーカードのスロット、サイドキーなどがあり、あっという間にスペースが埋まってしまうのだという。それをどうレイアウトしていくかが最初の難しかったところだと日野氏は話す。部品の配置にはさまざまな試行錯誤を重ね、最終的には23通りものパターンを考えた。

 そんな中でも、ユーザーの使い勝手への配慮は忘れなかった。例えばバッテリーの下などにmicroSDメモリーカードのスロットを配置する手段もあるわけだが、そうすると操作性は落ちてしまう。外からちゃんとアクセスできる必要があると考えた同氏は、スロットをイヤフォン端子との2階建て構造にして、なおかつmicroSDの着脱がしやすい形状、カバーを目指し設計したりもした。

 最終的な端末の厚さには、具体的な目標値というのはなかったそうだが、開発に着手するころと発売の時期までには時間があるので、端末が発表される時期に、他キャリアや他社の端末がどれくらいの厚さになっているかも予想しながら、最薄を目指した。日野氏によれば「ほぼ目標通りの仕上がり」だという。

薄さを際立たせ、美しさを表現する──上質感・本流感を追求したデザイン

 もちろん、普段から身につけて持ち歩く携帯には薄さも大切だが、こだわりのある人たちに選んでもらえるだけの上質な外観も必要だ。その点も商品企画担当とデザイン担当、設計の担当者共通の認識だった。

 「機能とサイズ、そして外観のすべてにおいてユーザーのニーズを満たせるものを目標に開発を進めました。スタンダードモデルとはいっても、上質感や本流感を持ったデザインを意識しており、端末の薄さを際立たせて美しさを表現するようなデザインを採用しています」(中田氏)

 特に今回は、ワンセグを視聴する際に端末を折りたたんで使用するため、横基調のデザインを考えたという。ディスプレイ側面に用意されたメタリックな輝きを持つフレームは、閉じた状態での薄さを際立たせ、なおかつアクセサリーが持つ上質感を醸し出す役割を持つが、このフレームはディスプレイを表向きにすると上下のフレームになり、液晶テレビなどによく見られるイメージに近づき、ワンセグの画面をより美しくワイドに見せる。

 「デザイナーは“Horizontal Beauty Design”と呼んでいたのですが、美しいワンセグ表示が可能なモバイルASV液晶を主役に据えた、横位置でのデザインにこだわっています。例えば端末の底面とヒンジ部は対称な曲線になっていて、横位置にしたときに柔らかな表情を持つようにしていたりします。この部分は直線でスクエアな感じにしてしまうとどうしても男っぽいイメージが強くなってしまうので、あえてラウンドを付けました」(中田氏)

 この端部のデザインは、四角く作ればもう少し寸法は小さくできたのだという。しかし、女性にも持ちやすいデザインを実現するために、コンマ数ミリ高さを伸ばしている。こうしたこだわりは、さすがシャープといったところだ。

PhotoPhoto 左の白いケースは、日野氏が内部のレイアウトをほぼ確定させたあとに作られたサンプル。端末のおおよその大きさを把握するためのモデルだ。これをもとにして実際の端末のデザインを作っていくという

 同様に、端末の背面(サブディスプレイがある面)もかすかな曲面に仕上げている。これも「完全な平面だとかなり硬いイメージになってしまう」(日野氏)という理由からだ。見方によってはへこんで見えてしまったりもするため、薄さ感を維持しつつ、なんとか女性に受け入れられるソフトな表情を付けたいと主張するデザイン担当者と技術部門の間でずいぶん議論したという。

 「この背面の曲線は、頂点の部分を100分の5ミリ単位で上げる、下げるといった試行錯誤をしました。ここまで行くと、CADの画面上ではほとんど違いが分からないので、NC旋盤を用いて実際に曲面を作って比較したりしています」(日野氏)

 グレシャスブラックとロージーレッドの背面に、かすかなドットパターンを配しているのもデザイナーのこだわりだという。立体的な奥行き感を出すため、ドットには細かな凹凸を付けてあり、光の加減でドットが浮き上がって見えたり沈んで見えたりして、背面の表情が変わる。強く光を反射する側面のメタルフレームと、微妙に光を反射する背面を組み合わせ、アクセサリーのような表現を狙っている。ちなみにインテリジェントホワイトにドットがないのは、パール塗装がそもそも金属と相性のいい真珠のような輝きを持つからだという。装飾しすぎるのを避け、シンプルにパールのよさを生かした。

Photo 背面はかすかな曲線に仕上げた。またグレシャスブラックとロージーレッドの背面には、細かなドットパターンを配している。これもデザイナーのこだわりの1つだ

 さらに、サブディスプレイの横に配されたクロームプレートも高級感を持たせる演出。蒸着や塗装で金属のような質感を出すことも考えたが、やはり“本物”の方がいいということで、金属製にこだわった。金属でしか表現できないホログラムにより、WINロゴが虹色に光を反射する。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:シャープ株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年7月31日