「音」もまた、映像を快適に楽しむ上で重要なポイントに挙げられる。W64SHは、ディスプレイや映像だけでなく、音の再生環境に関してもさまざまな配慮がなされている。
スピーカーはディスプレイの背面に2つあり、本体を横にした状態で左右から音が聞こえるステレオスピーカーとなっている。さらに、音楽を再生する「LISMO Player」では、「サウンド設定」として音楽ファイルに書き込まれた情報を元に、最適な音質を自動設定する機能を用意した。
サウンド設定は細かく設定することも可能で、圧縮音源の高音域を補正するDBEX、イコライザ、低音、サラウンド、空間エフェクトといった設定を変更できる。
イヤフォンで聴取する際の音質も向上させており、容量220μFのコンデンサーを搭載し、低音域の音質がより重厚になっている。
ワイヤレスでの音楽再生もサポートし、BluetoothのA2DP、AVRCPプロファイルに対応。ワイヤレスヘッドフォンで音楽を聴いたり、Bluetooth対応スピーカーと接続して音楽を楽しむこともできる。またワイヤレス機能としては、シャープ端末ではおなじみのFMトランスミッターも内蔵。オーディオコンポなどのFMラジオや車のカーステレオからW64SHに保存してある音楽が流せて便利だ。単体で動作するので手軽に利用できる。
ちなみにこのFMトランスミッターは、EZ助手席ナビの音声も出力できる。操作は助手席の人に任せ、音声案内をカーステレオのより大きな音で聞けば、ナビゲーションも使いやすいはずだ。
美しさをテーマにW64SHを見てみると、もう1つ気づくことがある。それは画面に使われているフォント(文字)の美しさだ。非常になめらかな表示を実現したアウトラインフォントを採用したことで、大画面に大きな文字を表示してもギザギザにならず美しいまま。文字が美しいと、使っていて気分がいい。
フォントはスタンダードのゴシック体と太ゴシック体に加え、新たに明朝体も内蔵。この明朝体が携帯電話で利用しても違和感がなく、引き締まった印象で見栄えもいい。
文字サイズも、例えばメールでは「でか文字」から「超極小」まで8段階のサイズが選べ、自由度が高い。解像度も高いので、同じ文字サイズでより美しいフォントが表示できるだけでなく、文字を小さくすれば多くの文字が一度に表示できて一覧性が増す。
アウトライン方式のフォントは「やや小」より大きいサイズで適用されるため、文字が小さくても問題なければ、「やや小」を中心に設定すると使いやすい。
au最大の3.5インチという大画面液晶そのものを生かした機能も搭載している。便利なのが「インフォメーションエリア」だ。これはディスプレイ上部54ピクセル分を情報表示スペースとして利用する機能で、折りたたみ型端末のサブディスプレイのような役割を果たしてくれる。
このエリアは縦画面の場合は上部に常時表示される仕組みで、「EZニュースフラッシュ」のニュースや天気予報がテロップとして表示されるほか、EメールやCメールを受信した場合には送信者の名前や件名を表示してくれる。LISMO Musicの再生中には歌手名と曲名が表示される。
インフォメーションエリアは、サイドキーを押すことでアクティブになり、別の作業をしていても、気になる情報があったら素早くアクセスできる。画面の上部を常時表示領域としても、大画面・高解像度なので邪魔にならない。待受画面が広く使えるというメリットもある。
W64SHのディスプレイは、大画面で視野角が広く、美しいゆえに、電車の中などでは容易に他人に画面の内容をのぞき見られてしまうという側面もある。特にメールの内容などはプライバシーにかかわるので、横から丸見えなのはいただけない。こうした問題に対してW64SHでは「新ベールビュー」を搭載。上下左右から見ると画面上にパターンが表示されて見えるため、のぞき見が防止できる。
新ベールビューはサイドキーの長押しでいつでも利用できる。新ベールビュー起動時は、正面から見た画面はほとんど変化しないが、上下左右から見ると、画面に模様が現れて内容が読み取りにくくなる。サイドキーで素早く設定のオン/オフが切り替えられるので、メールを打つときは新ベールビューをオンに、映像を楽しむときはオフに、という使い分けも簡単だ。
また、マナーモードと連動して自動的にベールビューを適用することもできる。電車内ではマナーモードにするだろうから、自動的にのぞき見が防止できるようになる。ベールビューに用意されているパターンは3種類。ケータイアレンジと連動してパターンを変えることもできる。
最近のスライド型ケータイでは一般的だが、W64SHも端末を横向きにセットできる充電台が付属する。充電台に設置した状態は、ほどよく画面が傾き、充電時だけでなく、全画面でワンセグやLISMO Videoを楽しめるので便利だ。
さらにW64SHでは、充電台に設置して充電が始まると同時に、自動的に卓上時計などが起動するように設定することもできる。卓上時計は、画面いっぱいに時計が表示されるので、置き時計としても見栄えがいい。充電中はバックライトを点灯し続けることもできるのだが、満充電になると待受画面に戻る。
充電中に、カメラで撮影した写真など、データフォルダ内のコンテンツを連続再生することも可能だ。再生するコンテンツは写真、EZムービー、ユーザーフォルダ内のデータなど。充電中にスライドショー再生していくれるので、ふとした瞬間に過去の懐かしい画像が現れたりして楽しい。
同様に、ワンセグを自動起動する機能もある。もちろん横向き・全画面で起動するので、まるで卓上テレビのように使えて便利だ。LISMO Playerの自動起動も可能で、直前まで聴いていた音楽や映像が自動再生される。
今回は、W64SHが追求した「映像美」に迫ってみた。液晶の美しさ、映像を美しく表示する技術、音へのこだわりといったさまざまな機能に加え、使い勝手の面でも工夫を凝らし、映像を美しく、快適に楽しめる環境を実現している。
映像を少しでも美しく、しかもこだわりを持って見たい――。W64SHは、そんな人にお勧めしたい端末だ。
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提供:シャープ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年12月31日