縦横自在のディスプレイを使いこなすには、快適にカーソル操作ができるポインティングデバイスが欠かせないが、SH-01Aは光TOUCH CRUISERを搭載しており、十字キーと合わせて意のままに操作が行えるのもポイントだ。光TOUCH CRUISERは、光学センサーを利用したポインティングデバイスで、決定キーに内蔵されているため、キー操作中に必要に応じてボタン操作と光TOUCH CRUISER操作を使い分けられる。
さらに、SH-01Aでは光TOUCH CRUISERに指紋センサー機能を搭載。センサー部分で指を上から下にスライドさせると、指紋認証が行えるようになった。指紋認証は各種ロックの解除に利用可能だ。あらかじめ登録しておいた指で簡単にロックが解除できるので、端末内情報のセキュリティ向上に大いに役立つだろう。
ロックをかける行為自体も、決定キーの長押しで「ロックセレクション」メニューが呼び出せるため容易だ。ロックセレクションでは、ダイヤル発信制限と機能別ロック、ICカードロックを同時に設定できる「まとめてロック」のほか、おサイフケータイ機能をロックする「ICカードロック」、側面のボタン操作を無効にし、誤動作を防ぐ「サイドキーロック」が簡単にかけられる。
まとめてロックでロックする機能は、「まとめてロック設定」で個別に指定できるので、ロックしたくないものはチェックを外しておけばいい。まとめてロック設定では、14種の項目を個別に選択可能だ。
例えばカメラ・マルチメディアのロックはワンセグもロックされるため、視聴予約や録画予約が動作しなくなる。録画予約を活用したい場合などは、カメラ・マルチメディアのロックは外しておくなど、用途に合わせてカスタマイズできるのがうれしい。なお「まとめて自動ロック」を設定しておけば、待受中に省電力モードになったときや端末を閉じたときに、自動的にまとめてロックがかかるので、より高いセキュリティを確保したければこの機能も活用したい。
他人に見られたくないメールを特定のフォルダに移動してフォルダへのアクセスをブロックするだけでなく、フォルダそのものを隠せる「フォルダシークレット」機能も新たに用意した。iモードのブックマーク、フルブラウザのブックマーク、Music&Videoチャネル、ワンセグ、マンガ・ブックリーダーのユーザーフォルダもロックできるようになり、データBOXはセキュリティをオンにしたときに非表示にする機能も備えてセキュリティを高めている。
美しさを増したNewモバイルASV液晶に合わせて、ユーザーインタフェース(UI)もよりグラフィカルに進化を遂げている。特にデータBOXの進化が目新しい。データBOXというと、今までは単純にフォルダが表示され、例えばマイピクチャフォルダなら写真が一覧表示される程度だったが、SH-01Aでは奥行きが感じられる3D表示のUIを搭載した。
写真データはサムネイル表示になり、1画面に納まる12コマだけでなく、2画面目、3画面目の写真も後側に描画され、次々に切り替えて表示できる。また光TOUCH CRUISERや十字キーの上下左右でカーソル位置を切り替えると、カーソル位置の写真が拡大表示されるなど、芸が細かい。ビデオやiモーションファイルの場合は、サムネイルが動くため、選択したファイルの内容が確認できる。
また大容量のmicroSD/microSDHCなどを追加して、ワンセグの録画データや写真データをたくさん保存すると、目的のデータが見つけにくくなってしまうが、SH-01AはデータBOX内の検索機能も用意した。内蔵メモリとmicroSD内のマイピクチャ、iモーション、ワンセグ、メロディ、マイドキュメント、きせかえツール、キャラ電、マチキャラのデータを対象に、タイトルや保存日付、ファイルタイプ、取得元の4条件で一括検索ができる。この機能を利用すれば、例えば「○月○日に撮った写真」という条件で該当するデータだけをリストアップすることが可能だ。
そのほか、美しい液晶を生かし、TrueTypeフォントのダウンロード機能を用意した点にも触れておかねばならないだろう。シャープは以前から、SH平成明朝フォントを搭載するなど、画面表示に対するこだわりが感じられたが、フォントのダウンロードが可能になったことで、さらに選択の幅が広がった。シャープのメーカーサイト「SH-MODE」では、LC楷書、LC細楷書、LC明朝、LC細明朝、LCゴシック、SHスリムタッチ、SH角ポップのフォントを用意しており、ユーザーはパケット通信料のみでダウンロードできる。
なおダウンロードしたTrueTypeフォントは、ダウンロードフォント用の領域に保存されているSHクリスタルタッチに上書きする形で保存することになるが、SH-MODEから再ダウンロードできるので、元に戻したければもう一度ダウンロードすればいい。
数々の新機能に加えて、携帯電話としての基本機能はしっかりカバー。さらに、ドコモが2008年冬モデルからスタートした新サービス、iコンシェルやiウィジェット、iアプリオンラインにもしっかり対応している。iコンシェルは、ドコモ共通の「ひつじのしつじくん」だけでなく、「シロクマ」キャラもプリインストールしているので、好みに合わせて変更できる。通信速度は下り最大7.2MbpsのHSDPAで、コンテンツのダウンロードなどは従来機以上に速い。
ドコモの2008年冬モデル第1弾として登場したSH-01Aは、これまでのドコモ向けAQUOSケータイの集大成と言える高い完成度を誇るモデルに仕上がった。PCライクな操作性を実現する横画面が、携帯電話の十字キーとダイヤルキーでそのまま利用できる数少ないモデルであり、長期間使うためのモデルとして、十分選択する価値がある製品と言えるだろう。
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提供:シャープ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年12月31日