この秋登場するシャープのハイエンドスマホ「AQUOS ZETA SH-01H」は「速さ」にこだわった端末。動きがなめらかな「ハイスピードIGZO」を搭載し、冬春モデルのスマホで唯一、下り最大300Mbpsの高速通信が可能だ。速いSH-01Hを使うことで、生活にどんな変化が現れるのだろうか。
シャープのハイエンドスマホ「AQUOS ZETA」といえば、画面占有率が非常に高い、三辺狭額縁の持ちやすい大画面スタイルが最初に思い起こされる。そのディスプレイには「IGZO」を採用しており、静止画を表示する際に、通常の液晶は1秒間に60回も動くところIGZO液晶は最小で1回まで書き込み回数を抑えられる。この「液晶アイドリングストップ」のおかげでバッテリーの消費が抑えられ、長時間使い続けられるのが特徴だ。
そして防水、防じん、おサイフケータイといった日本製スマホならではの機能をしっかり備える一方で、メモを話しかけるとタイミングよく思い出させてくれる「エモパーメモ」に対応し、意思があるかのように話しかけるよう進化した「エモパー3.0」という人工知能も搭載。業界で一二をを争うハイエンドモデルなのだが、実際に使ってみると親しみやすく、安心感を覚えるスマホだ。
この秋に登場する「AQUOS ZETA SH-01H」も、こうした従来の特徴を継承しているが、今回は「速さ」という武器を手に入れた。動きの激しい動画をなめらかに表示し、画面を高速でスクロールしても残像が抑えられ、文字も画像もくっきり見える「ハイスピードIGZO」。下り最大300Mbpsを実現したNTTドコモの「PREMIUM 4G」への対応や、Wi-FiとLTEを同時に接続してデータの高速ダウンロードができる「デュアルスピードモード」。動く被写体にも素早くピントを合わせる「ハイスピードAF」。持つだけで画面が点灯し、素早くロック解除ができる「グリップマジック」と「指紋認証」。これらの機能で、多くの操作がスピードアップされている。
今回はSH-01Hのこうした「速さ」に注目し、魅力を探っていきたい。
SH-01Hは、約5.3インチフルHD(1080×1920ピクセル)のIGZO液晶を搭載している。通常、液晶ディスプレイは1秒間の表示更新回数が60回の60Hz駆動が一般的だが、SH-01HのIGZO液晶は、比較的ハイスペックな液晶テレビなどで採用されているものと同じ倍速120Hz駆動の「ハイスピードIGZO」だ。60Hz駆動の2倍のコマ数を描画できるので、画面を高速でスクロールしてもなめらかに表示してくれる。
実際に使っていると、Webサイトなどを高速でスクロールしても残像が少なく、文字がくっきり見える。ほかのスマートフォンでは、こうした状態では文字がチラつき、まったく読めなくなるのだが、SH-01Hだとかなり速く動かしても文字を判別できるのには驚かされた。
動画も最近のスマートフォンで特に不満なく見ていたのだが、サッカーなど動きの速い映像をSH-01Hと比べると、やはりSH-01Hの方がくっきりしていて見やすいと感じる。一度きれいな映像に目が慣れてしまうと、もう元には戻れない。実際にハイスピードIGZOを体験すると、「更新回数が2倍に増えるだけでここまで違うのか!」と思うはずだ。
ただ、静止画の表示更新を1秒間に1回で済ませてバッテリー消費を抑えていたIGZO液晶が、120回も動かしてスタミナに影響しないか心配したのは確かだ。結果としては、従来モデルと変わらなかった。SNSやウェブサイト、メールなどを頻繁にチェックして、時折動画を見ても、丸1日安心して使っていられる。人によっては2日でも十分いけるだろう。これは、表示するコンテンツに応じて1Hzから120Hzまで表示制御を行ってバッテリー消費を抑えているため。バッテリー容量も3100mAhと大容量なので安心感がある。
スマートフォンの「速さ」で、画面のレスポンスとともに注目されるのは通信速度だろう。携帯電話キャリア各社が特に注力している部分で、複数の電波を束ねて高速化を実現するキャリアアグリゲーション(CA)など工夫を重ねているが、今期、速度で一歩抜きん出たのはドコモだ。2つの電波を束ねるCAは各社行っているが、ドコモは3つの周波数帯域を束ねることで、一部地域で下り最大300Mbpsを実現。11月から進化したPREMIUM 4Gとして提供される。
SH-01Hは、ドコモの2015-2016冬春モデルで、下り最大300MbpsのPREMIUM 4Gに対応した唯一のスマホだ。その速度感がどんなものか、先行してサービスを提供しているドコモラウンジ東京で体験してみた。まず、「Ookla Speedtest」アプリで速度をチェック。テストは5回行ったが、4回で250Mbps以上という驚異的な数値を記録。これまでにない高速通信が可能になったことを証明した。
Webサイトの閲覧や短い動画程度では、従来モデルとそれほど大きな違いを感じることはなかったが、これからはスマホで長尺の動画を視聴する機会も増えていくだろう。そんなとき、再生が止まることなく快適に見られるはずだ。
11月からサービスが始まっても、300Mbpsのエリアはしばらく一部に限られる。しかし、SH-01HはWi-FiとLTEを同時接続することで通信を高速にする「デュアルスピードモード」を搭載しているので、Wi-Fi通信が可能な環境にいるときは、こちらを利用するのもいいだろう。試しに動画を再生してみたが、このモードを利用すると確かに再生の開始が速くなり、見たいものがすぐ見られて快適だ。
しかし、Wi-Fi接続時でもモバイルデータ通信を行うので、通信量を抑えたい場合には向かない。また、バッテリー消費が増えるので注意が必要だ。初期状態では、ドコモWi-Fiが、デュアルスピードモードを利用するアクセスポイントとして登録されている。ほかに、通信環境の悪いWi-FiエリアでLTEへ自動で切り替えてくれる「スムーズチェンジモード」も用意している。
高性能になるとCPUにかかる負荷も大きくなるので、発熱は避けて通れない問題だが、ハイエンドモデルにはミッドレンジ、ローエンドモデルでは味わえない魅力がある。性能はしっかり上げながら発熱は抑えてほしいのがユーザーの本音だ。
SH-01HはCPUに、64ビットのヘキサコア(6コア)を搭載するQualcommの「Snapdragon 808(MSM8992)」を新たに採用。独自の制御技術で、ゲームや動画再生はスムースに、かつ発熱を抑えてサクサク快適に操作できる。実際に動画を連続再生したり、カメラを長時間使い続けたりしたが、発熱で困ったことは一度もなかった。安心して使ってほしい。
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提供:シャープ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2015年11月28日