TORRASブランドのスマホケース「UPRO Ostand R」とガラスフィルム「GlassGo Ultra」で注力したポイントを開発者に聞いた。360度リングが回転するUPRO Ostand Rは、薄く、強固な作りのヒンジが特徴。GlassGo Ultraは2ステップで簡単にフィルムを貼ることができる。
TORRASの「UPRO Ostand R」は、スマホリングとスタンド機能が一体になったケース。しかも360度回転するので、縦向きにも横向きにも固定でき、角度も120度まで柔軟に調整できる。保護フィルムの「GlassGo Ultra」は、専用キットを使って簡単に貼り付けられるよう工夫されている。
これらのスマートフォンアクセサリーを開発するにあたり、どんなところにこだわり、どんな工夫を施したのか。メーカーである楽創天成の開発担当者にお話を聞いた。
UPRO Ostand Rを開発したきっかけについて、鄭勇鋼(テイ・ユウコウ)氏は、動画視聴アプリのニーズが高まっていることを挙げる。
「近年、YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオなどの動画視聴アプリの利用率が年々高くなっていくと共に、スマホの使用時間も年々増えています。これに伴い、スタンドケースの需要も増しています」(鄭氏)
UPRO Ostand Rがユニークなのは、縦と横の両方で角度を調整できること。最近は縦型のショート動画も流行しているので、UPRO Ostand Rなら、より多様な視聴ニーズに対応できる。実は、初代の「UPRO Ostand C」は、リングを360度回すことができず、縦向きにしか固定できなかった。UPRO Ostand Rの「Ostand」はリング(O)付きのスタンドを示すが、「R」は「360度回転すること」を示しており、製品名に進化した思いを込めている。
「皆さまがスタンドケースをより便利に使用できるよう、縦横両方とも調整できるスタンドケースの開発に注力しました」(鄭氏)
リングは120度まで開ける。その際、ヒンジの作りを強固にすることで、任意の角度に細かく調節できる。これはタングステン鋼を金型に採用しているからだそうで、精度が高く、(角度調節の)誤差が少なくなるという。キックスタンドと比べると、リングが本当にスマホを支えてくれるのか不安を覚えるかもしれないが、画面が下を向くような角度でなければ、どんな角度でも固定され、スマホを支えてくれる。
このヒンジは、TORRASの製品では最も薄く、最薄部はわずか0.1mm。耐久性と薄型化の両立に苦労したそうだ。「リングの素材には、AppleのMacシリーズと同じアルミ6000系素材を使用しています。ヒンジ部のマンガン鋼(ばね鋼、衝撃吸収鋼)は、プレス加工では非常にタフな素材ですが、焼入れ後は耐圧縮性が向上し、数多くのテストを経て1年以上の使用が可能です」(鄭氏)
それなりの重さのあるスマートフォンを支える上では耐久性も気になるところだが、1年の製品保証が付いているのは安心できる。リング部分は複数の特許を取得しており、日本向けの製品は外観特許も取得しているそうだ。
リングには14種類の部品を使っており、この中に「Halbach(ハルバッハ)配列」と呼ばれる磁石も含まれている。UPRO Ostand RはMagSafeにも対応しているが、これは「今後はMagSafe対応製品が主流になると判断したため」(鄭氏)。
「リングにMagSafe機能を付加するため、小型で磁力の強いマグネット配置が必要となります。Halbach配列による磁石の特徴は、小型で強力な磁気吸引力です。磁力は17N以上に達します」と鄭氏が言う通り、その磁力は冷蔵庫にもピッタリと貼り付くほど。もちろん、MagSafe対応のモバイルバッテリーやカードケースなども装着できるので、UPRO Ostand R1つでさらに利便性が向上する。
なお、磁石は電波と干渉しやすく、スマートフォンの通信にも影響が出ることが懸念されるが、「磁石自体が薄いので、スマートフォンの通信と干渉することはありません」(鄭氏)とのことだ。
UPRO Ostand Rはスマホケースとしての使い勝手にもこだわっている。
「側面はTPU素材、背面はPC(ポリカーボネート)素材で作られています。 TPUは丈夫で衝撃を吸収し、落下防止に優れています。表面はラバー加工されており、より快適な感触です。表面には滑り止め加工を施しています」(鄭氏)
UPRO Ostand Rは現在、中国、日本、東南アジア、韓国、台湾と香港、米国と欧州(主にドイツと英国)で販売されているが、iPhone 15シリーズ向けの製品は日本が最も売れているという。日本では「スタンド付きリングが使いやすい」「MagSafeの対応がうれしい」という声に加え、「リングの機能が一番うれしい」という反響も大きいという。
日本では電車での移動が多く、落下防止のリングが重宝されるのは理解できる。このリングがスタンドにもなり、さらにケースがMagSafeにも対応しているという多機能さが、UPRO Ostand Rが支持されている理由といえる。
UPRO Ostand Rの対応機種は、現時点ではiPhone 12シリーズ〜iPhone 15シリーズだが、iPhone 12 miniとiPhone 13 mini、またiPhone SE(第1〜第3世代)では使用できない。これは、miniやSEは本体サイズがやや小さく、リングとのバランスが不均等になるためだという。
Androidスマートフォンについては、「Galaxy S23 FE」向けのUPRO Ostand Rがauショップ限定で販売中。Androidスマートフォンの対応機種の拡大にも期待したい。
ちなみにauショップでは、iPhone 15向けに「UPRO Ostand SR」も販売している。これはUPRO Ostand Rをアップグレードしたもので、TPE(サーモプラスチック・エラストマー)素材を使っている。落下時の衝撃に対して、より強くなっているという。
既に後継機の開発にも着手していることも鄭氏は明かす。次期モデルではヒンジの作りを改善し、よりスムーズに回転するようになる予定。使い勝手に優れたリングでユーザーを驚かせたUPRO Ostand Rだが、次期モデルではさらに大きな驚きを与えてくれそうだ。
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