H"【えっじ】

【国内記事】

2001年5月28日更新

　H"は，DDIポケットが販売するPHSのブランド名である。その元となった「H」には「Hybrid(ハイブリッド)」「High-quality(ハイクオリティー)」「Hyper(ハイパー)」の意味がある。また「H」は基地局の形も表している。

　このアルファベット「H」に対し，「"」を付け「エッジ」と読ませることで，「鋭い」「先を行く」「自分のスタイルを持つ」などの意味をPHSに持たせている。

　そもそもPHSは，いつの間にかピッチと呼ばれるようになり，まるで子供のおもちゃのように扱われ始めたことから，携帯電話に劣らないデータ通信の高速性や音質の良さをアピールする必要に迫られていた。そこでDDIポケットは，PHSユーザーの最大の不満であった「つながりにくい」「切れやすい」という点を大幅に改善するシステムを投入してきたのである。

　「移動すると切れてしまう」という点については，高速ハンドオーバー「ツインウェーブ機能」を開発。移動中の基地局の切り替えにかかる時間を短縮（従来の4分の1から20分の1）することで，あたかも切れたように思われていた無音時間をなくすことに成功した。

　同時に64kベストエフォート方式によりデータ通信サービスを開始し，高速性をさらに打ち出した。こうした戦略がやがて実を結び，同社のPHSは「H"」という新しい名前で，NTTドコモのiモードに匹敵する知名度を手に入れたのである。

　H"にはラインナップがあり，PCカード型PHSの「c@rdH"64」（カードエッジ64）や，画像や着信メロディを強化した「feelH"」（フィールエッジ），さらにはノートPCに内蔵された「H"IN」（エッジイン）と，その範囲はどんどん広がっている。

[江戸川，ITmedia]

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