ドッチーモ【どっちーも】

【国内記事】

2001年6月18日更新

　ドッチーモは，NTTドコモが開発した複合型の携帯電話機で，携帯電話（PDC）とPHSを1台の筐体に収めたものだ。エリアの広さと切れにくさを特長とするPDCと，クリアな音質と64K高速データ通信を特長とするPHSの，どちら（どっち）にも使えることから，ドッチーモという商品名が採用された。初代ドッチーモには「SH811」「P811」「N811」などがあり，いずれもPDC並みの大きさとなっている。

　ドッチーモを使うメリットとして，地下でも郊外でも電話をかけることができるほか，相手の機種（携帯・PHS）に合わせた最適な回線を経由してかけられることが挙げられる。また，機種によってはデジタルコードレスホンの子機としても利用できるので，自宅や会社の回線を使って発信することも可能だ。

　ドッチーモ内部には電波の受信回路が2つあるが，送受話ユニットは1セットしかないことから，PDCとPHSの同時使用はできない。これは通話とデータ通信の同時使用という場合でも同じだ。片側を使用中にもう片側に着信があった場合，「電波の届かないところにいるか，電源が入っていない」とのメッセージが相手に流れてしまう。これに関する根本的な解決策はなく，留守番電話サービスや転送サービスを組み合わせることで回避するしかない。

　PDCにiモード機能を搭載した2世代めの機種が，スーパードッチーモと呼ばれている。PHSで初のカラー液晶を実現した「SH821i」や，売れ筋の折りたたみデザインを採用した「N821i」などがある。また，プリペイド携帯とPHSを組み合わせた「N831」（未発売地区あり）もドッチーモの仲間である。

[江戸川，ITmedia]

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