開発されるさまざまな動画配信技術

動画配信の技術が多く公表されるなか,ソフトバンク・モバイルは6月5日,Plazmicのプラットフォーム技術を活用することを発表した。

【国内記事】 2001年6月9日更新

 ソフトバンク・モバイルは6月5日,Plazmicと提携したと発表した。Plazmicのプラットフォーム技術「Plazmic Media Engine」により,今後コンテンツをJava対応の携帯端末ユーザーに提供することが可能になる。

Photo

 Plazmic Media Engineは,静止画を動かせるiアプリを簡単に作れるパッケージ。Javaを使用しており,アニメーション業界のオープンプラットフォームであるXML/SVGを使用したモバイルコンテンツを,iアプリ上で再生することができる。再生されるコンテンツは「携帯電話で動くFlashのようなもの」(ソフトバンク・モバイル)だ。

 本プラットフォームを利用すれば,2Dのグラフィックコンテンツを低コストで効率よく制作できる。ソフトバンク・モバイルでは今後これを用いてコンテンツを作成,配信する予定だ。

 具体的なコンテンツ内容について現在は「どのようなニーズがあるか探っている段階」(ソフトバンク・モバイル)というが,主にエンタテインメント系の内容を考えているという。コンテンツは,今年秋までに提供する予定だという。

 現在のところiアプリ対応ということになるが,今後各キャリアのJava対応端末に対応させる予定。同社はPlazmicとモバイルサービスの共同マーケティングに関しても提携しており,今後多様な可能性を探っていく予定だ。

さまざまな動画配信技術

 今回の技術を用いれば,「PHSの通信速度である64Kbpsや,cdmaOneの通信速度である14.4Kbpsでも十分動作するアプリケーションを作成することができる」(ソフトバンク・モバイル)という。今後FOMAの384Kbpsの通信が順調に使用可能になれば,こういった技術もさらに生かされるようになるだろう。

 現在,モバイル端末に動画配信する技術としてはほかに,KDDIで来年の導入が検討されているデータ伝送技術「HDR」(5月24日の記事参照)や,PacketVideoの動画再生技術「PVPlatform」(5月16日の記事参照)などがある。

 次々明らかになる,こうしたさまざまな技術を場合によっては組み合わせることで,待ち望まれるモバイル動画配信は実現される。動画配信技術の世界は,現在大きく“動いて”いるといえそうだ。

[杉浦正武,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!