コンテンツコンサルタントが語る「あなたのサイト,ここを変えればよくなります」

非公式アプリのポータルサイトを運営するギガフロップスは,同社のコンテンツコンサルタントとしての活動について語った。

【国内記事】 2001年8月7日更新

 どうすれば携帯電話のコンテンツはよくなるだろうか? ギガフロップスの井島剛志次世代戦略室室長によれば,現在アクセス数の少ないコンテンツも,多少手直しするだけで大幅に改善される可能性があるという。

 ギガフロップスは現在,非公式iアプリのポータルサイト「ギガアプリ」を運営しており,多くのサイトを見てきた経験を活かした携帯電話向けコンテンツのコンサルティング業務も行っている。同社に魅力的なコンテンツを開発するための具体的な話を聞いた。

“携帯”としてのコンテンツづくり

 井島氏が強調するのは,「携帯電話としてのコンテンツであることを意識しなければならない」ということだ。

 「サイトを携帯電話向けの画面で見たときに,適切に改行されるサイズで画面を構築されているか,説明文の言い回しは短く分かりやすいか,トップに目的サイトにすぐアクセスできるリンク先を並べて,余分なパケットがかからないようにしているか……。これだけで,1日のアクセス数は数百から数千変わってくる」

 「大事なのは,どのようなターゲット向けに,携帯電話ならではのサイトを,どうアピールし,どう設計するかということ。(“携帯電話サイト”としての構成が大切であって)わざわざPCサイトに近づける必要はない」(井島室長)

 例えば同社がコンサルティングサービスを行っている会社の1つ,ネットプライスの共同購入サービス「ちびギャザ」について,井島室長はこう語る。「携帯電話ではPCと異なり,重い画像ファイルを開くのに手間がかかる。そのため扱う商品は,なるべく(写真なしで)商品名だけで分かるものにするなど工夫した」

 具体的には,若い女性向けにブランドものを多く扱うようにしたという。ブランド製品は,既にユーザーがあちこちの雑誌などで見ており,名前さえ言えば商品が分かるものが多い。携帯電話を使う若いユーザー層のニーズとも,合致したわけだ。

 「地方では携帯電話でしかブランド製品を買えないユーザーも多い。携帯電話でEコマースを行うとなるとセキュリティを気にするユーザーもいるが,若い世代は高額な商品でも比較的気軽に購入するようだ」(井島室長)

 同氏はほかにも,iアプリ開発において着信があることを考慮していないJavaプログラマが多いことを指摘した。PCと違い,携帯電話用アプリ開発ではメールや通話の着信があった時どのように動作するかまで配慮しなければならないのだという。

レポートのサービスも提供

 ギガフロップは5月から試験的に,コンテンツ業界の動向についてまとめたレポートを数社に向けて制作している。

 「ギガフロップスには,例えば503iシリーズの端末ごとの売り上げ推計値や,ギガアプリでの累積ダウンロードランキング,カテゴリ別パーセンテージなどのデータがある。ギガアプリのアクセス数も公開しているので,業界の動向をチェックすることもできる」

 「ほかにも連載やコラムで,業界の最新のトピックも解説している。例えばソニー製端末の不具合(4月20日の記事参照)についても,広く一般に知られる1カ月も前から,既にその問題について取り上げ,詳細を解説していた」(井島室長)

 こうしたレポートはこれまでオーダーメードで各企業に提供されてきたが,8月から「GIGA Report」として一般に提供を行う予定。価格はモバイルサイトのレポートが年間購読で12部30万円で提供されるほか,情報料を増やした1部60万円の「Business edition」なども予定されている。ほかに,Javaのアプリケーションに関するレポートが年間契約で12部90万円で提供されるという。

 レポートは製本されて届くほか,CD-ROMでも配送される。「CD-ROMのかたちで提供することで,社内のプレゼンテーションなどでグラフや表などを利用できるようにした」(井島室長)

 コンテンツ開発を考えている業者にとって,こうしたコンサルティングは心強いサービスになるといえそうだ。

[杉浦正武,ITmedia]

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