オープン化でEZwebポータルサイトはどうなる?――各社のコメント

ヤフーの場合

 ヤフーはこれまで,公式サイトとして「ヤフーez検索」サービスを提供してきた(9月17日の記事参照)。ポータルサービスではこの機能をメインにすえつつ,EZwebで勝手サイトとして提供する「Yahoo!モバイル」(7月31日)内のコンテンツなどを提供していくという。

 「時期が早いため明らかにすることはできないが,映画情報や天気情報,占いにオークションといったコンテンツを(PC向けの)Yahoo! JAPANから移植してくることになるだろう。iモードなど,ほかのキャリアで既に提供されているサービスと似たものを提供することもありうる」(ヤフー広報)

 ヤフーez検索はこれまでも,EZwebで無料で提供されてきた。同社は「無料のコンテンツがベースになるだろう」と語っており,ユーザーに課金するようなサービスはまだそれほど考えていないようだ。

 「今回のポータルサイトオープンは,“ヤフーエブリウェア”という考え方の下で行われる。これはいつでもどこでも,見たいときにYahoo! JAPANを見られるようにというコンセプトだ。キャリアが提供するメニューの中での展開もあるだろうということで,携帯電話でもサービスを提供することになった。将来的にはPDAやゲーム端末,カーナビや,家電すべてでYahoo! JAPANを利用できるようにしたい」(ヤフー広報)

 PC同様検索サービスを中心にすえ,ヤフーはポータルサイト同士の争いに挑む。

ライコスジャパンの場合

 ライコスジャパンは10月31日より,「LYCOSモバイル for EZweb」という名称でポータルサイトをオープンする予定だ。

 ヤフー同様,こちらもディレクトリ検索サービスをメインにすえる。コンテンツは天気,占い,株価情報など,LYCOS Japanの中から「携帯電話から情報を見たいと思うもの」(ライコスジャパン広報)を選んで用意するという。

 「ほかに掲示板などのコミュニティサービスもやる可能性がある。11月上旬ぐらいから取り組んでいきたい」(ライコスジャパン広報)。コミュニティサービスを利用する場合は,PCから「LYCOSメンバーズ」に登録する必要があるようだ。

 同社によれば,オープンサイトを立ち上げるにあたり,KDDIらは何社かに声をかけたようだという。「従来は勝手サイトで検索サービスを提供していたが,トップメニューから簡単にアクセスできるようになるのであればトラフィックも増える。これはメリットになると思い,手を挙げさせていただいた。専門のスタッフにより優良サイトを選択し,検索のディレクトリに加えていた努力が認められたのではないか」(ライコスジャパン)

 課金サービスについては,“可能性はあるが未定”としている。業界全体が課金やポイント制といった方向に進んでいるのは間違いなく,同様の方向性をとるだろう,と答えてくれた。

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[杉浦正武,ITmedia]

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