70社近くが参加！ 韓国メーカーのCOMDEX大攻勢

COMDEXでの日本企業の出展が減り続けているのに対して，韓国企業の出展数，力の入りようには目を見張る。

【国内記事】

2001年11月15日更新

　IT分野での攻勢が著しい韓国メーカーだが，COMDEXにおいても多数の企業が参加している。SAMSUNGやLGといった大企業はもちろん，単独での参加が難しい中小メーカーであっても，EIAK（Electronic Industreis Association of Korea）という国の振興団体によって設けられたKorean Pavilionという集合スペース内に出展できるため，67社もの企業がミニブースを連ねる結果となった。

　日本企業の出展が減り続けているのに比べると，韓国企業の出展数，力の入りようには目を見張る。ここでは，そんなKorean Pavilionで見かけた，ちょっと変わったアイテムを紹介しよう。

バッテリー温存デジカメと携帯電話自動オープンモジュール

　ちょっと変わった製品を展示していたのは，SHUBUR。同社の「IPSEN」は，さまざまな機能が付いた手のひらサイズのコンパクトデジカメだ。

　ポイントは，撮った写真をファインダーの中の小さな液晶を覗き込んで確認するという仕組みになっていること。大きな液晶は何かとバッテリーを食うが，IPSENの確認液晶は小さいので省電力であるし，ファインダーを覗く形式のため，撮った写真を屋外などで確認したい場合でも，直射日光などに関係なく快適に閲覧できる。

　35万画素で4MBのフラッシュメモリを内蔵，640×480ピクセルのVGA画像を60枚ほど撮れるという。大きさは84.8×64.6×24.7ミリで，重さは74グラム（バッテリーなし）。ちょうど，女性の手のひらに収まるぐらいだ。電源は3Vリチウム電池。USBとシリアル接続を持っていて，USBでPCに画像を吸い出せるのはもちろん，別売りの専用ケーブルで携帯電話に画像を送れる。

　また，同社ではOEM向けとして携帯のアンテナやカバーを自動的に開くためのモジュールを展示していた。動画を見てもらうと分かるのだが，アンテナやふたが自動的に動くさまは，実際に目で見ると中々衝撃的。具体的に何に便利なのかといったことは不明だが，見た目にはとても面白い技術だった。

デザイン自体もポップでかわいらしい感じにまとまっているIPSEN。“スパイカメラ”ことSPYZ（9月4日の記事参照）と比べるとやや大きい程度

撮った写真はこんな風にファインダーを覗き込んで閲覧

携帯のアンテナが自動的に伸び縮み。折りたたみ型携帯も自動で開く（動画：MPEG-1形式，335Kバイト，16秒）

Bluetoothモジュール内蔵USBアダプタ「BlueCast」

　MMC Technologyでは，Bluetoothモジュール内蔵のUSBアダプタが展示されていた。ちなみに，COMDEX会場内では，ほかにミツミ電機もBluetoothモジュール内蔵USBアダプタを展示していた。

小型のBluetoothモジュール内蔵USBアダプタ

合わせて展示されていたBluetoothからLANへ接続するアクセスポイント

携帯ゲーム機型エミュレータ「GameVault」

　さまざまな展示品の中でも，ちょっと危険な香りがしていたのは，AMO SYSTMESの携帯ゲーム機型エミュレータ。その筋のサイトからROMをダウンロードして，この携帯ゲーム機型のエミュレータでプレイできるというもの。担当者に著作権関係はクリアしているのかと聞いたところ「うーん」。本当に発売されるのかも重ねて聞いたところ，「いろんな問題を乗り越えていかなくてはいけないねえ」と語っていた。

　CPUはインテルのStrongARM1110を搭載しており，3.8インチの16ビットカラーTFT液晶も装備している。価格は未定だが，発売される場合はPDA並みの価格になる予定だ。

かなり大き目の液晶とがっちりしたボディ

[西尾ゆき，ITmedia]

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