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つくりかた
 [第29回]

Javaはいらない? 私にもiアプリが作れた!

iアプリが作ってみたい! でもJavaは難しくて……。かつてプログラミングに挫折した,そんなアナタは注目! 今回は誰でも簡単にiアプリが作れてしまうツール「SpicyDog Builder2」についてのお話です。

【国内記事】 2001年12月12日更新

 こんにちは! 「もばいるのつくりかた」29回です。

 第1回の「iアプリのつくりかた」で,Javaプログラミングにチャレンジしてみようかな,と思い立った私。実は密かに勉強を続けていたのですが……。難しいのですよね,これが。未だiアプリのかけらも作れていません。とほほ。

 やっぱり,iモードサイトならともかく,iアプリはそう簡単には作れないのかなあ,とあきらめていた今日この頃。そんな時,耳にしたのがこんなニュースでした。

 「Javaの知識がなくてもiアプリを作れるツールが登場!」

 ……本当に〜? どうせまた操作が難しいのでは,と疑いつつも,ちょっと期待してしまいます。もしかしたら私でもiアプリが作れるかも!?

iアプリで表現の幅が広がる!

 ということで,早速そのツールの正体を知るべく,やって参りましたここトリワークス。スパイシーソフトと共同で開発したのが,iアプリ制作ツール「SpicyDog Builder2」とのこと(SpicyDog Builder2のダウンロードページへ)。本当に,これで簡単にiアプリが作れるのでしょうか??

 「そうですね,Javaをまったく知らなくても,簡単に作れてしまいますよ」

 と,あっさり言うのは,トリワークスのデジタルコンテンツ・デザイナー,鈴木靖久さん。

SpicyDog Builder2

 でも,このツールを使うには,それなりの専門的な知識が必要なのでは……?

 「いえいえ。一般的なWebアニメーションツールを使ったことがある人なら,同じような感覚で使えると思います。本当に簡単なんですよ」

 一般の人もiモードのサイトを作ることは増えてきていますが,iアプリはそう簡単にはいきません。iモードでは,コンパクトHTMLという文法自体は基本的にHTMLと同じものが使われているため,Webサイトを作ったことがある人なら比較的馴染みやすく,作成も可能です。

 一方,iアプリはJavaというプログラミング言語で書かれたプログラムで……。Javaに慣れ親しんでいる人なんて,一般にはあまりたくさんはいないですよね。それが,iアプリ作成の敷居を高くしている理由なのでした。

 「でも,テキスト中心にならざるを得ないiモードコンテンツと比べて,iアプリコンテンツは表現の幅がずっと広いんですよ。いろいろ絵が動いたり,音が出たり,さらにインタラクティブ性を持たせることもできますしね」

 インタラクティブとはユーザーの操作がコンテンツに反映されること。たとえば,コンテンツの再生中に「AかBを選べ」という選択肢が現れて,それに対してボタンを押すなどして選ぶことで,ユーザーの判断がコンテンツに反映されるというような感じですね。ユーザーはただコンテンツを眺めているだけでなくて,参加できるという双方向性が利点となっています。

 「それに……ケータイを取り出して,画面に自作のアプリを表示させて『これ,俺が作ったんだよ』,なんてやったらカッコイイと思いません?」

 と,笑う鈴木さん。うーん,確かに! 目立ちそうですよね,すごく。ぐりぐり動くアニメーションで一発ギャグなんてやったら受けるかも?? 飲み会の時とかにもちょっとした話題になりますよね。ノートPCを出して立ち上げてゴソゴソやるんじゃなくて,ケータイでスマートに見せるのもポイントが高いです。

 「笑わせるのもいいでしょうし,『好き!』なんてメッセージを込めてもいいかもしれませんね。ハートがふわふわっと飛ぶアニメーションを見せたりして。そんなふうに,コミュニケーションの手段としても使えるんじゃないかな,と思っています」

 素敵〜! ただのテキストや,止まった画像よりも,さらにメッセージを強力にアピールできそうですよね。表現の幅が広がって,コミュニケーションの方法も多彩に変化しそうです。

 ちなみに,「SpicyDog Builder2」の「Dog」は「Doc(document)」からきているとのこと。つまりスパイシーなドキュメント! なるほど納得です。

私にも作れる? 作れた!

 さてさて,でも本当に簡単に作れるものなのでしょうか? メカ音痴の私でも?

 「じゃあ,実際にソフトを使って作ってみてくださいよ」

 おっ,自信たっぷりですね,鈴木さん。私のダメっぷりを知りませんね?

 「大丈夫です。作れます(笑)」

 パソコンの画面に表示されたのは,タイムラインや四角い枠などが組み合わせられたウィンドウ。どうやら,真ん中にある四角い枠(ムービーステージ)が携帯の画面を表しているようです。

 「簡単にいえば,この四角い枠の中にキャラクターを配置して,動きを決めていくだけなんですよ」

 キャラクターは,「矩形ツール」「円形ツール」「多角形ツール」「線ツール」のどれかを使ってその場で絵を描いてもいいし,テキストを入れることもできます。また画像ファイルを読み込んで使うこともできるそうです。

 どれどれ……。適当に四角形を描いて,と。とりあえずこれでいいかな? これでキャラクターができました。

 「そうしたら『ムービー』のタブをクリックしてムービーステージに切り替えて,キャラクタを好きな位置に配置します。その状態をアニメーションのスタートとして,その四角形を動かしてみましょう。終わりの位置はどこにしますか?」

 じゃあ,画面の右端のあたりに。こうやって,キャラクターの始めと終わりの位置と時間をタイムラインに決めてやります。そして「アニメーションを作成」を実行すると,ソフトが間を補完してつなげてくれるとのこと。

 「で,再生ボタンを押すと……」

 おー,さきほど私が描いた四角形が,左から右にすーっと動きました! アニメだアニメだ!

 「キャラクターは,タイムラインにそって位置や大きさ,色などを変更できるので,こんなこともできるんですよ」

 と,さらに鈴木さんが多彩なバリエーションを見せてくれました。左から右にただ動くだけでなくて,くるくる四角形が回転しながら移動したり,大きさがだんだん変わったり。始めと終わりの色を設定すると,動きながら四角形の色がグラデーションのように変わったり。簡単な操作で,こんなにさまざまな動きのアニメーションが作れてしまいます。面白ーい!

 「さらに,キャラクターには絵だけでなく『音』や『ボタン』なども入れられます。MLD形式の音声ファイルを取り込んで自由に再生・停止させられますし,携帯電話のキーが押されたら何らかのアクションをさせるボタンを作成することなどもできるんです」

 ふむふむ,絵と音で表現できて,さらにインタラクティブ性も取り入れられるわけですね。iアプリならではの機能がばっちり網羅されています。これらの動きを組み合わせれば,かなり複雑で高度なアプリも作れそうです。

 他社ではケータイの画面上でFlashを再生するソフトの開発なども行われていますが(11月29日の記事参照),一般ユーザー向けの提供はあまり考えられていないこともあり,またその機能もまだ完全に公開されてはいません。現在,既に「SpicyDog Builder2」ではオーサリングソフトのパブリックベータ版を無料配布していて,iアプリが作りたい! と思い立った人には嬉しいソフトです。Javaのプログラミングに挫折したアナタもぜひ一度お試しあれ。(って,それは私のことですね)

 それにしても……操作の上で,Javaのじの字も出てきませんでしたね。プログラミングの面倒で難しいイメージとはまったく違います。うーん,私にもできちゃいました。びっくり。

たとえばこんなコンテンツ

 「さきほどの操作でできたアニメーションを使って,マンガなどを作っても面白いですよね。話の途中で選択肢が出て,ユーザーがボタンを押して選ぶことによってストーリーが変わる,そんなインタラクティブなマンガも今後作れるようになる予定です」

 そのほかに見せてもらった例が「インタラクティブマップ」。これは,ケータイの画面に表示された地図の交差点・信号や目印になる建物がクリックするたびに移動し,誘導してくれる案内図でした。お店のサイトなどにあったら便利でしょうね。方向音痴の私には嬉しいアプリです。

 「また,ニュース,天気予報,株情報などの最新情報が受けられるリアルタイムコンテンツなども作ることができます」

 あれ? リアルタイムの情報が見られる,というのはどうしてでしょう? どのようにしてiアプリのデータを更新するのですか?

 「そうそう,そのお話をしていませんでしたね。SpicyDog Builder 2で作られたiアプリは,アプリデータとプレイヤーに分けられるんです。まずケータイにダウンロードされるのはプレイヤーのみで,iアプリ起動時に,このプレイヤーがアプリデータを読み込んで実行する方式になっています。だから起動時に常に最新データをサーバーから受信するため,リアルタイムな情報を表示するiアプリも作成できるんです」

 なるほど,そういう仕組みなのですね。現在,iアプリの容量は10Kバイトととても小さく,その制限内でコンテンツをよりよく作るためにこのような形になっているそうです。ただしFOMA端末からこの制限が30Kバイトに引き上げられたことなどもあり,プレイヤーとアプリデータの一体化も考えられているようです。もちろん,リアルタイムコンテンツを作りたい人のためには現在の方式も選べるようにする予定とのこと。

 でもでも,もし,プレイヤーが携帯本体に組み込まれたりしたら,その分の容量もアプリ本体に使えるようになって便利でしょうね。うーん,ちょっと期待しちゃうな。

12月12日公開SpicyDog Builder2 パブリックベータ2

「SpicyDog Builder 2のパブリックベータ版は,9月28日よりすでに無料ダウンロードが開始されていましたが,12月13日にさらにパワーアップしたものが公開されます」(SpicyDog Builder2のダウンロードページへ

 このパブリックベータ2では,作成したiアプリを,SpicyDogコンテンツ専用サーバ『iアプリティービィ(http://iapp.tv/ )』に無料でアップロードできるようになるそうです。作るだけでなく「見せる」楽しみもこれで増えますね。

 「私たちとしても,このソフトを使って皆さんがどんなアプリを作るのかを見られるのが,とても楽しみなんです。『こんな使い方もあったのかー!』と,びっくりさせるようなアプリをいっぱい作ってほしいですね。本当に楽しみです」

 にこにこしながら話す鈴木さん。うむ,これは期待に応えねば! 私もすごいアプリを作っちゃうぞ〜……ほらほら四角と丸がほよよーんと動いてますよ,すごいすごい!

「(暖かいまなざし)……それはさておき,パブリックベータ2公開と同時に『グリーティングカード企画』も始まるんですよ。これは,SpicyDog Builder2を使って作成したクリスマス用のiアプリ数種類の中から選んで,好きな相手に日付を指定して送信予約ができるシステムです。送信対象はiアプリが再生できるドコモの携帯電話に限られますが,SpicyDog Builder2をまだ使いこなせない人にも,このソフトで作ったコンテンツの楽しさを感じてもらいたいと思っています」

 ん? それは私にお手本のiアプリを見て勉強しろと……? いえいえ,そうじゃないですよね。クリスマスカードならぬ「クリスマスアプリ」で,こんなこともできる! というのを体験して楽しんでみましょう。

 「このベータ版を使ってみた皆さんの感想を,今後の開発にも生かしていきたいと思っています。だから,いろいろとご意見いただけたら嬉しいですね」

 今後,アニメーションの機能に制限をつけないスタンダード版(仮称)や,作成したデータをiアプリティービィだけにアップロードできるのではなく,任意のWebサーバまたはPC上にも出力できるプロフェッショナル版(仮称)などの製品版パッケージ販売も予定しているとのこと。今公開されているベータ版でのユーザーの声が生かされて,機能充実の,でも使いやすいソフトになるのでしょうね。楽しみです!

 ということで,今回は「誰にでも作れるiアプリ作成ツール」のお話でした。私にでも作れる! というのが感動でしたねー。ケータイのアプリというと,どこかの企業とか一部のマニアの人にしか手の出せないもののように思っていたのですが,これでイメージも変わるかもしれません。メール交換のように気軽にアプリ交換が出来る日も近い?? そんなことを思った今回のお話でした。トリワークスの鈴木さん,ありがとうございました!

 さーて,表現方法の幅を広げて,次回のもばいるのつくりかたはiアプリで配信予定!ということで,また来週〜!……本気にしないでくださいね?

[絵本 智,ITmedia]

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