第3回 新ベールビューやスマートリンク辞書など、数々の新機能を搭載──「SH906i」の進化(2/2 ページ)
SH906iの進化ポイントは、タッチパネルや光TOUCH CRUISER、520万画素カメラ、Bluetoothだけではない。新ベールビューやスマートリンク辞書など、新たな取り組みにも果敢に挑戦している。
コンテンツの保存に対応、移行も可能に──マンガ・ブックリーダー
フルワイドVGAディスプレイを生かし、横ワイド画面でコンテンツが楽しめるマンガ・ブックリーダーは、データの本体保存に対応した。
これまで、マンガや電子書籍のデータをマンガ・ブックリーダーで閲覧するには、ネットワークに接続した状態で、ページをめくるごとにデータをダウンロードする必要があった。しかしSH906iでは、コンテンツが内蔵メモリに保存できるようになったため、地下鉄などで圏外の場所を移動中にもコンテンツが楽しめる。
保存できるのは最大10Mバイトまでのコンテンツデータ。なおコンテンツ移行にも対応しているため、内蔵メモリだけでなくmicroSDメモリーカードに保存することも可能だ。
待受メモやアバターメーカーなど、細かな便利ツールも
このほかに、待受画面を活用する便利な機能として、「待受メモ」という機能も用意した。待受メモは、待受画面で終話キーを押すと呼び出せる、全角57文字までのテキストが入力できるメモ(事前に画面設定で「待受メモ表示設定」をONにしておく必要がある)。デスクトップに付せん紙のような感覚で貼り付けられるので、買い物メモなどの備忘録として活用できる。
待受画面に登場するマチキャラにもできる「アバターメーカー for SH」も新たに搭載している。プリインストールされているアプリを利用して、性別や体型、輪郭、髪型、目、鼻、口、ひげ、ほくろ、眼鏡などのパーツを使ってオリジナルキャラクターが作れる。じぶんの似顔絵などを作ってマチキャラに設定すれば、さらに愛着もわこうというものだ。マチキャラのほか、デコメールの装飾に用いることも可能。アクションメニューでアバターに動きを付ける機能などもある。
優れた臨場感で音が楽しめる──ドルビーモバイル
またSH906iは、SH905iが携帯電話としては初めて搭載した「ドルビーモバイル」を引き続き搭載している。この点は、厳密に言うと進化ポイントではないが、SH906iの魅力の1つであることは間違いない。
携帯電話の限られたスペースに搭載できるスピーカーの大きさは、当然のことながらいろいろな制約を受ける。しかしドルビーモバイルのおかげで、SH906iは非常に豊かな音の再生が可能だ。
ドルビーモバイルは、ワンセグ視聴時の音声やミュージックプレーヤーでの音楽再生時に、さまざまな音響技術の組み合わせによって、音の広がりを演出する。左右の幅が人間の両耳よりも狭い範囲にある携帯電話のスピーカーに対してドルビーモバイルを適用すれば、左右に離れたスピーカーで聴いているような音響特性が得られる。しかもドルビーモバイルでは、単純にすべての音を左右に広げるのではなく、ボーカルはボーカルで中央に定位し、その他の楽器は広げる、といった処理を行うため、自然な音の再生ができる。
もちろんイヤフォンを使ったときにも、ドルビーモバイルを適用すればスピーカーで鳴らしているような音で聞ける。特に大きな効果があるのが、“音の定位が頭の外に出る”という点だ。イヤフォンを耳に入れて音を聞くと、反射音などがないため、音の定位(中心)が頭の中に来る。これは自然界にはない音なので、すごく疲れやすいという。ドルビーモバイルは反射音などをシミュレートしてイヤフォンから音を出すことで、音の定位を頭の外に出し、疲れない“いい音”が再生できる。
ワンセグ視聴時には、スポーツ、ニュース、バラエティ、ミュージック、ドラマ、映画と、番組の種類ごとに最適なドルビーモバイルの設定が選べる。ジャンルは個別に設定してもいいが、ジャンル情報を参照して効果を自動的に選択してくれる「ジャンル連動」設定もあるので、これを選んでおくのがいいだろう。音楽再生時には、ロック、ポップス、クラシック、ジャズの4種類から選択可能。もちろんどちらの場合もドルビーモバイルを適用しないノーマルや、ドルビーモバイルの効果をカスタマイズできる「オリジナル」も利用できる。
ドルビーモバイルの効果が味わえるのは、ワンセグ、データBOX内のワンセグ録画データ、iモーション、インターネットムービープレーヤー(WMV)、ミュージック(WMA、着うたフル)、Music&Videoチャネルの音声だ。スピーカーよりもイヤフォンで聞いたときの方が効果が高いので、ぜひともSH906i用のイヤフォンを用意したい。なおワンセグ、ワンセグ録画データ、WMAおよび着うたフルの音声は、Bluetoothイヤフォンでワイヤレスで聞くこともできる。
さらに細かく追求すると、機能アップした部分はほかにもたくさんある。例えばワンセグ視聴中だけでなく、録画した映像の視聴中にも縦画面のマルチウィンドウが使えるようになったこと、フルブラウザもタッチ操作に対応し、画面のスクロールや拡大/縮小が指でできるようになったこと、Bookmarkフォルダ内のブックマークやアクセス履歴をサムネイル表示する機能を備えたことなどがその好例だ。
ユーザーの使い勝手の向上を第一に考え、さまざまな部分をブラッシュアップしたSH906iは、日本のケータイユーザーに胸を張ってお勧めできる完成度の高さを誇る端末といえるだろう。
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提供:シャープ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年6月30日
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