News 2000年8月8日 08:29 PM 更新

流出止まらずau陣営が大苦戦――事業者別契約数速報

 DDIセルラーグループ8社のうち,中国・北海道・沖縄セルラーを除く5社が前月割れで,トータルで6万400契約の大幅減となった。また,IDOは中部圏で1万4800契約の減少,首都圏では1万1800契約の増加となったものの,合計では前月から3000契約減少した。今回マイナス成長となった最大の要因は,PDCの解約数が,cdmaOne方式の新規契約数を上回った点にある。cdmaOne方式携帯電話の成長は,PDCからの乗り換えに大きく依存していた面があるが,そのペースが落ちつつあるようだ。

 IDOではこうした状況について,「auブランドを7月より開始したが,移行期ということもあって,買い控えが多くあった」と見る。「今後,積極的にプロモーションを展開するとともに,カラー液晶搭載端末やEZweb端末の拡充により,契約数は増加に向かう」(同社)と今回の結果をそれほど深刻には受け止めていないようだ。

 ただ,au陣営にとって好ましくないのは,同陣営が大きく数字を落とした関西・中部圏において,NTTドコモならびにJ-フォンが契約数を大幅に伸ばしている点だ。関西セルラーは4万8200契約減と,セルラー8社の中でダントツ。一方,NTTドコモ関西は,13万2000契約増とこちらはグループ9社の中で最大の伸びを示したほか,J-フォン関西は1万5100契約とグループ9社で2番目の成長。またIDOが苦戦している中部圏では,NTTドコモ東海が6万5000契約増,J-フォン東海はグループ最大の4万3700契約増となった。

 新規ユーザーの獲得は当然だが,PDCから他社のサービスに流れてしまっているユーザーを,いかにcdmaOneへと誘導するかが,au陣営の当面の課題となる。auでNTTドコモ撃墜に向けて再出発を図りたいDDIセルラー・IDOだが,前途洋々とはいかないようだ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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