News 2000年10月17日 05:21 PM 更新

WORLD PC EXPO開幕,展示会場は新製品の見本市

本日より開幕した「WORLD PC EXPO 2000」展示会場では,最近発表されたばかりのPC関連製品が目白押しで,まさにボーナス商戦に向けた見本市といった趣。

 東京国際展示場(東京ビックサイト)で「WORLD PC EXPO 2000」が開幕した。初日となる17日は特別招待日にもかかわらず,かなりの人出だ。展示会場は,最近発表されたばかりのPC関連製品が目白押しで,まさにボーナス商戦に向けた見本市といった趣。逆に,先日の「CEATEC JAPAN」で見られたような通信,AV関連の展示は少ないようだ。

 ビジネスパークでも最大級のブースを構えたアップルは,「Mac OS X」のPublic Betaを配布するかどうかで注目を集めたが,今回は残念ながらプレゼンテーションのみとなった。ただし,アップルは10月21日の土曜日から「Apple Store」を通じてPublic Betaのオンライン販売を開始すると発表しており,プレゼンに耳を傾ける来場者の顔も明るい。

 一方,パーソナルパークで一番大きなブースはソーテックだ。同社はケンウッドと共同開発した新ブランド「AFiNA」を全面に押しだし,AFiNAに合うデザインのサードパーティ製品を交えて大々的に展示している。その中で,「参考出展」の文字もなく,ひっそりと置かれていた2つのモックアップを見つけた。

 「昨日,急に出展することが決まった」(同社)というこのモックアップ。若い女性をターゲットにしたMP3プレーヤーだ。1つはコンパクトの形をしており,ふたをスライドさせると操作ボタンなどがすべて隠れるしくみ。もう1つは,ショルダーバックなどのベルトに付けるタイプだ。詳細は未定だが,価格については「(ソーテックは)MP3プレーヤーを1万円前後という低価格で提供している。その路線は守る」と話していた。スケルトンのかわいいデザインから,高級感のあるスタイリッシュなデザインへとトレンドが移りつつあるPC業界。こうした周辺機器にも,その波は押し寄せている。

CLIEとVISORが対峙

 ソニーは先日発表した新型「AIBO」をはじめ,「VAIO QR」「VAIO GT」など多くの新製品を展示。常に黒山の人だかりができている。このVAIO QR(昨日の記事1参照)も,PCデザインの新しい流れになるのだろうか。

 また,Palm OS搭載機の「CLIE」コーナーが,はす向かいのハンドスプリングブースと対峙するかのように設けられていたのが印象的だ。当のハンドスプリングでは,昨日発表したカラー版VISOR「VISOR Prism」,高速化された「VISOR Platinum」(昨日の記事2参照)の実機を見ることができる。

キヤノンがBluetooth対応プリンタを参考出展

 Bluetooth関連では,先日「PICTY」の新製品を発表したNECに続き,キヤノンが対応プリンタを参考出展している。同社ブースでは,デジタルカメラの「S10」にBluetoothアダプタを接続し,やはりアダプタ付きのインクジェットプリンタ「BJ-F850」との間で無線による画像転送をデモしていた。S10はUSBポートに,F850はシリアルポートにアダプタを接続しているという。また,同じくアダプタを装着したノートPCも加え,レタッチした画像のプリントアウトも披露した。

 キヤノンでは,製品化の時期など,詳細は一切決まっていないとしている。ただし,東芝ブースのBluetoothコーナーには別のキヤノン製インクジェットプリンタ(写真下)が参考出展されており,こちらはすぐにでも製品化できそうな完成度を見せていた。

 CPU関連では,各社のCrusoe搭載ノートPCに注目が集まっている一方で,インテルやAMDのブースにはあまり新味がない。ただ,AMDブースには本日発表のAthlon/1.2GHzを搭載したエプソンダイレクトのPCがひっそりと展示されていた。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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