News 2000年10月26日 11:59 PM 更新

ソニー,反撃に打って出たビッグ゛E(1)

ソニーの業績が今下期から急速に回復する。第1四半期に883億円の最終赤字に転落した上に,子会社のアイワも業績不振で最終赤字を計上。しかし,好調なエレクトロニクス分野の伸長で,10-3月期は黒字化する見通しだ。ビッグ゛E"の反撃が始まった。

リカバリーストックのソニー

 ソニー(6758)は,2000年9月中間期の連結決算を発表し,自らリカバリーストックであること印象付けた。

 売上高が前年同期比4%増の3兆2568億円,営業利益は16%減の942億円,税引き前利益は

 中間期では684億円の最終赤字になったものの,下期からは急速に収益が改善してくるため,通期では期初予想通りの100億円の最終黒字を達成するとの強気の業績を予想をたてており,細目を検討すると,達成できる公算が大きいからだ。

 その強気の通期の連結業績予想は,売上高が7兆2000億円,税引き前利益が2550億円,当期純利益が100億円。つまり,下期は売上高3兆9342億円,税引き前利益1378億円,当期純利益は784億円と予想しているのだ。

 今期は映画会計基準変更による費用計上,円高の進行やPS2の生産集約化の遅れに加え,傘下のアイワ(6761)の最終赤字転落,ロウズとコロンビアハウスへの持分法投資損失などのマイナス要因があるが,これを克服する勢いで業績は向上している。

 中間期に最終赤字に転落したことで狼狽売りを考えている人がいたら,それは間違った判断になる。

 確かに第1四半(4-6月)期は883億円の最終赤字に転落したが,第2四半(7-9月)期は,売上高が前年同期比4%増の1兆6951億円,営業利益が14%減の605億円,税引き前利益が13%減の781億円,純利益が57%減の198億円と黒字転換を果たしていることが何よりの裏付けだ。

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