News 2000年11月16日 06:07 PM 更新

COMDEXで「Visor Phone」を見た――豊富なアクセサリを誇ったPalm陣営

COMDEXではPalm,Handspringともに新製品の発表はなし。本体に装着して多彩な機能を持たせるモジュールの出展が目立った。

 PDA関連の出展で盛り上がる「COMDEX/Fall 2000」。ブームの震源地である米Palmと米Handspringブースは,サードパーティ各社のアクセサリやアプリケーションをそろえて展示する,日本でもおなじみの方式だ。MicrosoftのPocket PCに比べて,拡張性や応用範囲の広さをアピールしている。

 Handspringブースでは,既に発表済みのカラー液晶搭載「Visor Prism」をはじめとした製品を出展。さらにサードパーティがSpringboard対応モジュールを多数展示し,集客力では各社ブースの中でも目立っていた。

 中でも人だかりができていたのが「Visor Phone」のコーナーだ。これはSpringboardに装着する携帯電話モジュールで,通信方式は世界で主流のGSM。モジュールを差し込むと通信ソフトが自動的に起動し,連絡先リストをタップすることで発信する。ヘッドセットも付属しているが,マイクを使って単体で通話することも可能だ。米国価格は299ドル。

 説明によると,モジュール内蔵の充電池の持続時間は通話時で約3時間,待ち受けは連続3日間OKという。デモでは複数のVisorに1つのPhoneモジュールを抜き差しして電話機能を使用してみせた。日本での発売を検討しているという話もあるが,通信キャリア主導の特殊な端末販売方式と通信方式の違いがハードルになりそうだ。


Visorに装着したVisor Phone。一体感は高い


実際に電話しているところ。アメリカ人が持つとそれほど違和感がない。ちなみに写真の人物は「今Visor Phoneで電話掛けててさー」という話から個人的な話題に移り,長電話を始めたWired Magazineの記者


Visor Phoneと同様の携帯電話モジュールはほかにもある。これはNovatel Wirelessの「Ministel S」


Visorをゲーム機に早変わりさせる「Gameface」。丸っこいコントロールキー部分のデザインと質感がユニーク,としか言いようがない。日本でも来年に発売が予定されている

 本家のPalmブースでも目立った新製品の発表はなし。やはりサードパーティの製品を多数そろえたブース展開だった。


Palmをボイスレコーダーとして利用できるモジュールの出展が目立った


こちらは携帯プレーヤーモジュールなのだが,対応ファイルはMIDIのみ。需要はあるのだろうか

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[小林伸也, ITmedia]

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