News 2000年11月17日 08:03 PM 更新

使えなくなったサーバやルータ,買い取ります──タイタス&J-COM

タイタスのCATVインターネットを利用していたユーザーは,J-COM@NetHomeへの移行に伴い,ルータやサーバの利用が禁止されてしまった。

 タイタス・コミュニケーションズとJ-COMの統合に伴うインターネット接続サービスの内容変更に新しい展開が見られた。両社は,11月14日にユーザー向けのアナウンスを行い,2001年1月31日をもってサーバやルータの設置を禁止することを明らかにした。その際,使えなくなった機器はユーザーから買い取るという。

 タイタスのALLNETベーシックサービスに加入しているユーザーは,2000年2月1日以降に届く書類をもとにJ-COM@NetHomeサービスに設定を切り替える必要がある。作業は,5月31日までに完了しなければならないが,それまではALLNETのメールアドレスやホームページのURLを継続して利用できるという。ただし,その移行期間に関してもサーバやルータの設置は禁止。「1月31日をもって利用を止めてもらう」(J-COM)。

 機器の買い取りは,2000年11月15日までにALLNETベーシックサービスを利用するために購入・設置したルータとサーバが対象だ。移行にあたって利用が不可能になり,転用もきかないことが条件。購入から5年で償却するものとして,購入価格と購入時期をもとに買い取り金額が決定される(詳細はタイタスのサイトを参照)。このため,申し込みの際には領収証もしくは機器の購入状況を証明するものの写しを添える必要がある。なおJ-COMによると,11月16日現在,機器の買い取りを希望してきたユーザーはまだいないという。

よりコンシューマー向けのサービスへ

 ALLNETとJ-COM@NetHomeのサービス内容を比較すると,ホームページに使えるディスクスペースやメールアドレスの数でJ-COM@NetHomeのほうに軍配が上がる。さらに,@NetHomeの用意するポータルサイトへのアクセスも可能になるため,コンテンツ面のサービス内容は確実に向上するだろう。しかし,ユーザーの間には,サーバの公開やルータの使用に対して根強い需要があり,サービス切り替えが発表された直後にはユーザー有志が両社に対して意見書を提出した。また,@NetHomeは法人向けのプレミアサービスを提供しておらず,ALLNETの企業ユーザーの間にも動揺が広がっている。

 こうした動きに対してタイタスは,10月末の時点で「今後,@NetHomeが固定IPアドレスや法人向けサービスを行うかどうかは検討中であり,少なくとも来年前半までには結論が出る」としていた。今回のアナウンスでは,法人向けサービスの「ALLNETプレミアム」が当面継続されることは確定(ただし,オプションサービスの受付は12月1日で終了)。しかし,買い取りサービスが発表されたことで,一般ユーザーにサーバやルータの設置が許可される可能性は完全に消えてしまった。そのうえ,与えられた猶予はわずか2カ月半。あるユーザーは「考えられ得る最悪の結果」と評している。

 CATVがブロードバンドインフラとして脚光を浴び,また1地域1事業者の原則も撤廃された今,こうした動きは一部ユーザーだけの問題ではなくなっている。新しいサービスを取り込むことに成功した事業者とそれ以外の事業者で収益格差が広がり,業界の再編につながる可能性は高い。また,インターネットが大衆化したことで,ニッチなサービスは軽視される傾向にあるのも理解できる。が,たとえ合併や提携という理由があるにせよ,サービス内容を悪いほうに合わせるのは勘弁してほしいものだ。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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