News 2000年12月8日 07:07 PM 更新

日立,Crusoe搭載アプライアンス「FLORA-ie 55mi」を発表

日立は,ポータブル/デスクトップ両用のインターネットアプライアンス「FLORA-ie 55mi」を発表した。CPUにCrusoeのTM3200を,OSにはMobile Linuxを搭載する。

 日立製作所は12月8日,Moblie Linux搭載のインターネットアプライアンス「FLORA-ie 55mi」(ゴーゴーミー)を発表した。出荷時期は12月中旬の予定。55miは,ISPやネット証券などのサービスプロバイダーが顧客に配布することを想定した製品のため店頭では販売されないが,購入を希望するユーザーから問い合わせがあった場合には「担当の部署が直接対応する」(日立)としている。

 55miは,CPUにCrusoeのTM3200/400MHzを搭載し,バッテリー(L)使用時で最大約7時間の連続使用が可能。ディスプレイには,800×600ピクセル表示の10.4型TFT液晶を採用している。インタフェースには,コンパクトフラッシュ(CF)スロット,PCカードスロットType II,USB×2を備える。なお,OSのMobile LinuxはCFカードに格納され,HDDは装備しない。ウィンドウマネージャは「GNOME/Sawfish」だ。

 55miはペン入力で操作するアプライアンスだが,液晶ディスプレイの右側にはプログラム起動ボタンやカーソルキーも用意されており,ペンを使わなくても操作することが可能。さらに,付属のスタンドにはUSBポートを装備し,キーボードとマウスをつなげば,デスクトップとしても利用することができる。本体サイズは,280(横)×220(縦)×25.8(厚さ)ミリで。重量は約1.25キロ。

 またソフトウェアには,Webブラウザの「Netscape 4.76」や電子メールソフトの「Sylpheed」などをバンドル。そのほかのアプリケーションについては,カスタムメイドで応じるという。なお,55miは初心者ユーザーをターゲットにした製品のため,ISPやネット証券のサービスを利用するのに必要な情報をあらかじめ設定してから出荷する。

 価格は仕様によって異なるが,モデム・バッテリーを装備しない場合で9万7800円(500台ロット時)。

 またトランスメタでは,近日中に,55miへの搭載を対象としたMobile Linux対応ソフトウェアの開発企画プログラムについて,公募を開始する予定だ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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