News 2001年1月31日 09:17 PM 更新

インテルが超低電圧版モバイルプロセッサを発表,PCメーカー各社が製品化を表明

インテルは,超低電圧版のモバイルPentium IIIとモバイルCeleronプロセッサの出荷を開始した。

 インテルは1月31日,超低電圧版モバイルPentium III/500MHz,ならびに超低電圧版モバイルCeleron/500MHzを発表した。超低電圧版のモバイルプロセッサは,米TransmetaのCrusoeに対抗するプロセッサとして開発されたもので,重量1.5キロ以下,厚さ2.5センチ以下というサブノートPC市場をターゲットにしている。 米Intelは,昨年11月に開催された「Mobile Focus」で超低電圧版プロセッサのデモンストレーションを行っていた(昨年11月13日の記事参照 )。

 超低電圧版Pentium IIIはSpeedStepに対応。ACモードでは500MHz(内部コア電圧は1.1ボルト)で,バッテリーモードでは基本的に300MHz(0.975ボルト)で動作する。またインテルによれば,消費電力(予測値)は,500MHz動作時が1ワット未満,300MHz時が0.5ワット未満だという。また,超低電圧版Celeronは常に500MHz(1.1ボルト)で動作する。いずれも製造プロセスは0.18μメートル。

 両プロセッサとも既に出荷が開始されており,価格は,1000個ロット時で超低電圧版モバイルPentium III/500MHzが2万4570円,超低電圧版モバイルCeleron/500MHzが1万3940円。日本アイ・ビー・エムが同日,超低電圧版モバイルPentium III/500MHzを搭載した「ThinkPad i Series 1124」を発表(別記事参照 )したほか,コンパックコンピュータ,ソーテック,シャープ,ソニー,日本ゲートウェイ,富士通,ならびに松下電器産業が超低電圧版プロセッサ搭載機の製品化を表明している。

 なおインテルのモバイルプロセッサロードマップでは,2001年半ばに0.13μメートル製造プロセスに移行し,2001年末までに1GHz版を出荷する計画になっている。

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[中村琢磨, ITmedia]

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