News 2001年4月27日 11:41 PM 更新

Windows XPの不正コピー防止システムは“大規模な変更”に反応

マイクロソフトがプレス向けのWindows XPテクニカルセミナーを開催。不正コピー防止システムに質問が相次いだ。

 マイクロソフトは4月27日,今年秋に出荷する予定の次期OS「Windows XP」のプレス向けテクニカルセミナーを開催した。内容に特に目新しいものはなかったが,セミナーでは企業向けのProfessional版を使い,「リモートデスクトップ」や「リモートアシスタント」などのデモンストレーションが行われた。なお,マイクロソフトでは,Windows XPリリースまでに定期的にこうしたセミナーを開催するとしている。

 テクニカルセミナーの最後に行われた質疑応答では,Windows XPに採用される「Windows Product Activation」(WPA)について「自作ユーザーがごっそり中身を取り替えた場合はどうなるのか」などの質問が集中。WPAは,インターネット/電話を通じて登録されたPCに固有のIDを割り当てることで,不正コピーを防止しようというもの。つまり,1台に1つのWindows XPしか使えなくなるというわけだ。


WPAのシステム。Windows XPのプロダクトIDを入力すると,ハードウェアIDをもとにインストールIDを生成する(50桁の数字で暗号化して送信)。認証サーバでは,インストールID認証時に発行された確認ID(42桁の数字で暗号化)を返し,ユーザーがそれを受け取った段階でライセンス認証が完了する

 ハードウェアに固有のIDを割り当てるため,マザーボードやCPU,HDDなどを交換したらどうなるのかが気になるところ。この点についてマイクロソフトでは,「それぞれのパーツを交換するだけなら,WPAをやり直せば問題ない。ただ,複合的な“大規模な変更”が行われた場合には登録したPCとは別のものと認識されてしまう」と説明する。

 なおマイクロソフトでは,“大規模な変更”という部分について「WPAを支えるシステムを明かすようなもののため,詳細公開はしない」としている。

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[中村琢磨, ITmedia]

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