News | 2001年6月5日 07:56 PM 更新 |
昨年来,デジタルフォトプリンタの強化を計画していたソニーだが,同社は6月5日,メモリースティック対応デジタルフォトプリンタ2機種を発表した。CD-RWドライブ搭載の「DPP-SV88」ならびにタッチパネル式の3.2型STN液晶ディスプレイを装備する「DPP-SV77」の2モデルで,プリント方式には昇華型熱転写方式を採用する。解像度は403dpi×403dpiだ。
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CD-RWドライブ搭載の「DPP-SV88」 |
DPP-SV88は,PCを使わずにフォトアルバムを作成し,CD-R/RWに書き込めるのが特徴。「CD-Rマビカ」で撮影した画像を読み込んでPCに転送することも可能だが,PCの外部ストレージとして使用することはできない。またDPP-SV77では,画像処理関連のソフトウェアを強化。従来のフォトプリンタでは,テンプレートフレームなどを使うしかなかったが,液晶ディスプレイを装備したことにより,自由にペイントしたりエフェクトをかけることができるようになった。
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タッチパネル対応の3.2型STN液晶ディスプレイを備える「DPP-SV77」 |
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ペンツールやスタンプツールを使い,画像を自由に加工することができる |
価格はいずれもオープンプライスだが,実売予想価格は,DPP-SV88が8万円前後,DPP-SV77が6万円前後になる見込み。発売日は,DPP-SV88が8月1日,DPP-SV77が7月10日の予定になっている。主な仕様は以下の通りだ。
モデル | DPP-SV88 | DPP-SV77 |
プリント方式 | 昇華型熱転写プリント方式 | |
解像度 | 403dpi×403dpi | |
階調 | YMC各色8ビット | |
プリント時間(データ処理時間含まず) | ポストカードサイズ:約90秒/枚,スモールサイズ:約60秒/枚 | |
ストレージ | CD-RW(8/4/24倍速) | ─ |
ディスプレイ | ─ | タッチパネル式STN液晶(3.2型) |
インタフェース | メモリースティックスロット×1,PCカードスロット×1,USB×1 | |
対応画像フォーマット | DCF/Exif ver2.1/JPEG/BMP |
デジタルフォトプリンタの新機種投入に際し,ソニーでは“Print by Sony”というメッセージを打ち出している。これは,「デジタルイメージング機器が普及してきたことを受けていつでもどこでもプリントできる環境を構築する」(ソニー)という意味合いを込めたもので,“It's a Sony”のように,ソニーのプリンティング関連製品をアピールするキャッチコピーとして展開していく計画だという。
さらに,ソニーのプリンティング事業を統括するe-プリントカンパニープレジデントの江口武夫氏は,Print by Sonyの合言葉のもとに,インクジェットプリンタ事業に参入することを改めて明らかにした。ソニーは今年3月の事業戦略説明会などでインクジェットプリンタ製品の開発を明言しているが,江口氏によれば「特許の問題などもあり,開発に時間がかかっている」という。
「ソニーでは,過去何年にもわたってインクジェットプリンタの開発を続けている。どのような分野にインクジェットプリンタが向いているのか勉強しているといったほうが正確だが,現在あるデジカメで撮影した画像を印刷するという需要に対しては,昇華型のフォトプリンタが最適だと考えている」(江口氏)
なお,江口氏はインクジェットプリンタ事業参入に関して,「まだ詳しい話をできる段階ではない」としながらも,早ければ3カ月以内,遅くても年内には何らかの発表をしたいと語った。
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