News 2001年6月21日 11:17 PM 更新

松下の掃除ロボット,40〜50万円で登場か?

松下の電化・住設社が「創生21計画」に基づいた取り組みを発表。収益向上を狙う高付加価値商品として「掃除ロボット」が紹介された。

 松下電器産業の電化・住設社は6月21日,松下グループが進める2003年度までの中期経営計画「創生21計画」に基づいた取り組みを発表した。同社は2001年度より,これまで製品別に11に分かれていた事業部を5グループに再編・統合している。海外の生産拠点についても再編・統廃合を進めて効率経営と基盤強化を行い,シェア拡大を図る方針。成長に向けての戦略として,白物ネット事業など新規分野に注力するほか,食器洗い乾燥機など高成長商品へ積極投資を行い,既存主力商品は高付加価値化などで収益向上を図る方針。高付加価値商品の例として,2001年度中に発売予定の「掃除ロボット」が紹介された。

 発表会では,電化・住設社社長兼ナショナルマーケティング本部長の林義孝氏が,電化・住設社の創生21計画について説明を行った。


電化・住設社社長兼ナショナルマーケティング本部長の林義孝氏

 「国内市場では,冷蔵庫,洗濯機,掃除機といった主力商品が100%近くの高い普及を見せており,これ以上の台数の伸びは期待できない」と国内の需要動向を説明した林氏。さらに「平均単価も1994年と比べて電子レンジで30%,洗濯機でも20%以上の価格ダウンがみられる」とし,同社主力商品の価格が低下傾向にあることを訴えた。一方,グローバル市場は「北米の好景気,欧州のEU統合,アジアでは景気回復や中国の成長から,世界需要は堅調に推移しており,今後も着実に成長していく」と,期待感を述べた。


主力商品の国内推移普及率推移

 同社ではこのような市場動向を踏まえて,白物ネット事業やヘルスケアサービスなど新規分野に注力するほか,食器洗い乾燥機,IH調理器,生ゴミ処理機など高い成長が期待される新商品に積極的に開発/販売投資を行い,市場で高いシェアを維持していく方針。「2000年度の同社売り上げは,既存分野85%に対し,新規/新成長分野が15%という比率となっているが,2003年度には新規/新成長分野の売り上げを全体の30%にまで伸ばす」という。


2003年度には新規/新成長分野を30%にするという

 洗濯機,掃除機,電子レンジ,調理器,アイロン,という既存の主力商品に関しては,売り上げが横ばいでも利益は上がっていくという「収益性の向上」をはかる構え。収益性向上のポイントとして「高付加価値化の取り組み」「強い要素商品の開発」「モノづくり改革による財務体質の強化」を挙げた。

 特に高付加価値化商品として,同社が2001年度期待をしている「掃除ロボット」を紹介した。


掃除ロボット

 掃除ロボットは,6月8日に行われた同社内覧会でマスコミに初公開されたもの。当日の会場では撮影禁止だったため,今回が初披露となる。300(幅)×250(高さ)×300(奥行き)ミリのスケルトンボディは既存の掃除機を少し大きくしたサイズで,近未来的な独特のスタイルとなっている。吸い込みノズルはなく,本体底面からゴミを吸い込む仕組み。バッテリー駆動のコードレス仕様で,連続動作時間は約1時間という。家具など障害物を感知するための赤外線センサーや位置を確認するジャイロセンサーを装備。スイッチを入れると勝手に掃除をしてくれるという,主婦にとってはまさに夢のようなロボットだ。

 「横方向よりも縦方向の障害物に弱いのが心配」と語る林氏。掃除ロボットのセンサーは,基本的に横方向の障害物を検知するようで,ベッドの隙間のような空間では,高さがひっかかる可能性を指摘。それでも「さらにセンサー追加などで価格やスタイルを変更するつもりはない。少々の掃除残しがあったとしても,現時点ではこのモデルで開発を進め,今年度中の商品化を実現したい」と早期商品化への意欲を見せた。

 価格については「一部新聞紙上で40万円と掲載されていたが,いい読みをしている」とし,「なんとしても50万円以下にしたい」と述べた。いずれにしても“家事ロボット”の第1弾は,まだまだ一般家庭には手の届きにくいものとなりそうだ。

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[西坂真人, ITmedia]

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