News 2001年8月20日 11:45 PM 更新

ソニー,Bluetoothでネット接続できる「ネットワークハンディカムIP」発表(2)

 メモリースティックに記録した動画や静止画を,撮ったその場からメールで送信したり,メールの受信や閲覧ができるメーラー機能が本体に搭載されている。受信メールは,メモリースティック上に最大50件まで保存可能だ。そのほか,ソニースタイルドットコムのWebサービス「イメージステーション」を利用して,Web上でのアルバム作成や閲覧ができるほか,インターネット上のホームページを楽しめる簡易ブラウザや,50件のアドレス登録が可能なアドレス帳機能もある。PCが無くても,これだけのネットワーク環境がDVC1台で実現されるわけだ。


本体前面の出っ張っている所にBluetoothのアンテナが内蔵されている

 21万画素の2.5型液晶モニタは,屋内撮影に適した「透過型」と,屋外撮影に適した「反射型」の両特性を持つ新開発のハイブリッド液晶を採用している。「メールの送受信やネット閲覧など,撮影画像を見るだけだった従来のビデオカメラより用途が広がっていることもあり,液晶モニタの見やすさ,使いやすさを重視した」(同社)。


メールの送受信やネット閲覧などは,このようなスタイルで利用する

 今回の新製品は,MICROMVという新方式を筆頭に,MICROMV専用メディア,VTR用MRヘッド,MPEGコーデック用LSI,液晶ディスプレイ,専用バッテリー……など新たに開発した技術やシステムが盛りだくさんで,新製品に対する同社の意気込みが伝わってくる。

 モバイルネットワークカンパニーの木村敬治プレジデントは「インターネット接続の主役はPCだが,モバイル領域でPCを介さずにインターネット接続が可能となるデバイスが増えており,市場を大きく牽引していくパワーを持っている。ネットワークハンディカムの新製品は,PCを介さずにネットワークに接続できるという新しいコンセプトの製品。MICROMV方式を採用することで,デジタルビデオカメラでは世界最小・最軽量を実現している。従来のカムコーダーのあり方を大きく変えるネットワーク時代の新しいデジタルビデオカメラとして,新市場の創造にチャレンジしていく」と語った。


DCR-IP7を片手に持ち,「ネットワーク時代の新しいDVCとして新市場創造にチャレンジする」と語る木村氏

 ビデオカメラの基本性能としては,1/6型68万画素(有効画素数34万画素)CCDを採用し,光学10倍/デジタル120倍のズーム撮影が可能なカールツァイスレンズ「バリオゾナー」搭載。充電池は,本体とデザインを合わせた新開発のインフォリチウムバッテリーを採用している。省電力のLSIや液晶モニタなど低消費電力設計により,NP-FF70(別売り)を使用した場合,バッテリー持続時間は最大2時間50分となる(ビューファインダーまたは液晶画面のバックライトOFFでの撮影時)。

 その他の主な仕様は,以下の通り。

製品名 ネットワークハンディカムIP DCR-IP7
撮像素子 1/6型68万画素CCD(有効画素数34万画素)
録画方式 MICROMV方式(MPEG-2)
使用カセット MICROMVカセット
音声記録方式 デジタル記録(MPEG1 Audio Layer2)
レンズ 2.33〜23mm(35mm換算で44〜440mm),F1.7〜2.3
ズーム 光学10倍,デジタル120倍
ファインダー カラービューファインダー(18万画素)
液晶モニタ ハイブリッド(透過/反射)2.5型ポリシリコン液晶(21万画素)
記録メディア メモリースティック
入出力端子 IEEE1394(iLINK),USB
記録画素数 静止画:640×480ピクセル,動画:352×240/144×96ピクセル
記録方式 静止画:JPEG,動画:MPEG-1
無線通信方式 Bluetooth(Ver.1.1)
電源 リチウムイオン充電池(インフォリチウム対応)
サイズ 47(幅)×103(高さ)×80(奥行き)ミリ
重さ 約310グラム(バッテリー「NP-FF50」使用時約370グラム)
価格 オープン(実売17万円前後)

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[西坂真人, ITmedia]