News 2001年8月29日 11:59 PM 更新

プロジェクターを使って試せる映像技術の専門展「INFOCOMM Japan 2001」開催

ビジュアル機器やプレゼンテーション機器の専門見本市「INFOCOMM Japan 2001」が,29日から東京ビッグサイトで開催されている。プロジェクターを中心に最先端のAV機器が集結,映像と華やいだ雰囲気がINFOCOMMの特徴だ。

 オーディオ・ビジュアル機器やプレゼンテーション機器の専門見本市「INFOCOMM Japan 2001」が,東京・有明の東京ビッグサイトを会場に始まった。31日まで開催されている。今年で2回目を迎えるINFOCOMMだが,今回のテーマは「ビジュアル&ウェブコミュニケーション」だ。


オーディオ・ビジュアル機器やプレゼンテーション機器が一堂に会するINFOCOMM Japan 2001

 展示会場では,プロジェクターなど大型表示装置を中心に,最先端のオーディオ・ビジュアル機器が紹介されている。プレゼンテーション用途などビジネス向けが中心だが,ホームシアターシステムなどコンシューマ向けのエンターテイメント製品の出展も数多い。各社ブースには映像があふれ,各社のPRを請け負う「ビジュアル娘」が会場内を歩き回っているなど,華やいだ雰囲気もINFOCOMMの特徴だ。


「ビジュアル娘」は,各社出展ブースを訪れてアピールポイントをインタビューし,映像コンテンツとして配信していく

 今回のINFOCOMMでは「Projection Side by Side“TOUCH-OUT”」という新しいコーナーも設置されている。ここでは同じスペックのプロジェクターが横並びに設置されており,ユーザーが持ち込んだソフトを再生することができる。自分が普段見るコンテンツが新製品ではどのように映し出されるかが,よく分かるというわけだ。

 設置や投影にある程度のスペースを必要とするプロジェクターは,実際の画面見て購入するということが難しい商品。それだけに,各社の新製品が一堂に会して,さらに持ち込みソフトで比較することができる今回の試みは,購入を予定しているユーザーにとってプロジェクター選びの絶好の機会となるだろう。


Projection Side by Side“TOUCH-OUT”

 ただ,昨年のINFOCOMMでも,今回のTOUCH-OUTのように横並びで同じ画像を映し出す「Shoot-Out」という比較展示があった。両者の違いは,Shoot-Outの方は同じクラスのプロジェクター数十台が“同一ソフトを同時に再生”して性能を競い合うのに対し,TOUCH-OUTは1台ずつ順番に試すという点だ。

 Shoot-Outでは,スペック表では分からない性能の差が一目瞭然となるため,ユーザーからは好評を博していた。しかし,メーカーからはあまり評判が良くなかったようで,ある関係者によると「全く同じ土俵での戦いとなるShoot-Outでは性能の差が歴然と出てしまうため,ブランド力で売っているようなメーカーが敬遠した」という裏事情があるようだ。

ワイヤレスからPCレスまで――多様化するプレゼンテーション環境

 PCと周辺機器とのワイヤレス接続が進んでいるが,プレゼンテーションの世界にも無線化の動きが出てきている。これも,プロジェクターもPC周辺機器の1つと考えれば,自然な流れなのかもしれない。会場では,各社がIEEE802.11bやBluetoothといったワイヤレス技術を使い,PCからの映像信号を無線で飛ばす「ワイヤレス・プレゼンテーション」のデモを行っていた。


松下電器は液晶プロジェクターに無線LANカードを使うワイヤレスプレゼンをアピール


BluetoothカードでPCとワイヤレス接続を行う東芝のプロジェクター

 ただ,プロジェクター単体でプレゼンテーションを行えれば,PCとの接続をあれこれ工夫する必要も無くなる。そんな発想からか,プロジェクター自体の高機能化も図られており,各社の新製品にはメモリカードのスロットを搭載したプロジェクターも多く見られた。あらかじめメモリにデータを用意しておくことで,PCを使わずにプレゼンテーションが行えるのが特徴だ。


メモリースティックでPCレスのプレゼンテーションができるソニー「VPL-CX3」

関連記事
▼ “四畳半ホームシアター”も夢じゃない――ソニー「Cineza」
▼ 「INFOCOMM 2001」が開幕

関連リンク
▼ INFOCOMM 2001

[西坂真人, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.