News 2001年9月13日 11:13 PM 更新

オリンパスの「C-40ZOOM」は,小さいだけじゃない?(1)

オリンパスが,「400万画素クラスで世界最小・最軽量」というデジタルカメラの新製品「CAMEDIA C-40ZOOM」を発表した。200万画素クラスの製品が売れ筋と見られる中,オリンパスは“わが道”を行くのか?

 あくまでも高画素・高画質だ。オリンパス光学工業が10月19日に発売するデジタルカメラの新製品「CAMEDIA C-40ZOOM」は,光学2.8倍ズームレンズ,ならびに1/1.8インチの413万画素CCD(有効395万画素)を搭載。「400万画素クラスで世界最小・最軽量」(オリンパス)というように,本体サイズは,87(幅)×43.5(奥行き)×68.5(高さ)ミリと非常にコンパクトだ。さらに,重量は190グラムに抑えられている。


タバコの箱と比べてもこの通り。非常にコンパクトだ。少々厚ぼったい感じもするが,「基板を改良して薄くすることも考えている」(オリンパス)という

 「開発コンセプトはタブレット」(オリンパス)と説明するが,厚みのあるそのボディは,タブレットというよりも「クロレッツ」のような四角いキャンディのよう。小さい女性の手にもすっぽり納まるC-40ZOOMのデザインは,一見,エントリーモデルのように見える。だが,れっきとした高機能モデルなのだ。


成人男性ならば,手のなかにスッポリ

 背面には,1.5型の低温ポリシリコン液晶のほか,所狭しと十字キーや10種類の撮影モードを選択できるモードダイヤルが並ぶ。オリンパスでは「操作しやすいようにインタフェースを中央に集めた」と説明するが,実際のところ,グリップスペースを確保したために,中央に集まってしまったようだ。とにかく,多くの機能がこの小さなボディに詰め込まれていることは確かだ。「C-4040の機能を凝縮して搭載してある」(オリンパス)。価格は9万9800円。


右端のグリップポジションは,手ぶれ防止に役立ちそう


「とてもグリップしやすいです」(モデルをお願いした女性)

 富士写真フイルムが高画素・高画質を追求するよりも,売れ筋の200万画素製品を拡充するのに対し,オリンパスが400万画素クラスに新製品を投入する背景には,「小型化するだけでいいのか」という疑問がある。

 「最近,小型のデジタルカメラがもて囃される傾向にあるが,ユーザーは,本当にそれだけで満足なのだろうか。小型化を否定するわけではないが,デジタルカメラは超高画質を目指すべきだと考えている。そして,使い勝手も忘れてはいけないポイントだ」(オリンパス)。

 使い勝手という点については,物理的なインタフェースの改良に加え,C-40ZOOMでは,「マイカメラ」というコンセプトを取り入れている。撮影モードから「My Mode」を選ぶと,使用頻度の高い撮影条件をあらかじめ設定・登録することが可能。さらに,電源オン/オフ時の液晶ディスプレイの画面を携帯電話の待ち受け画面のように好みのものに設定したり,起動音や終了音を選ぶこともできる。

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