News 2001年10月2日 11:14 AM 更新

「PM-950」――2001年のエプソンはインクジェットで何を目指したのか(1)

インクジェットプリンタの王者エプソンが,年末向けの新製品を発表した。さらなる高画質化と,楽しさや使いやすさを追求した各種付加機能によって“写真印刷の機会を増やす”工夫がなされている。

 インクジェットプリンタ市場でシェアトップを快走するエプソンが,今年の年末に投入する製品4機種を発表した。

 毎年のような改良により,そろそろインクジェットプリンタ市場にも閉塞状況が現れるのではないか?という声もあるが,毎月のように前年割れを続けてるPC本体をしり目に,インクジェットプリンタの売り上げ台数は昨年比微増と,かなりの健闘をを見せている。2001年を通しても,僅かながらインクジェットプリンタ市場は伸びるというのが大方の見方だ。

 そのインクジェットプリンタ市場での王者エプソンは,今年どのような製品で年末商戦に望もうとしているのか。その答えは,さらなる高画質化と写真印刷の機会の向上にあるようだ。記者向けに行われたPM-950Cの商品説明と実機デモから,今年のエプソンプリンタを考えてみた。

速度アップと高画質化,相反する要求に応えるために腐心したPM-950C

 高画質によって花開いたインクジェットプリンタ市場だが,ユーザーのすそ野の広がりによりハイエンド機種ばかりが売れるという状況ではなくなっている。しかし,エプソンは高画質化によりシェアを伸ばしてきた背景を考え,今年もやはりさらなる高画質を目指してPM-950Cを開発している。


さらなる高画質を目指すPM-950C

 昨年モデルのPM-900C及びそのリフレッシュモデルであるPM-920Cは,いずれも2ピコリットルの極小ドットを,ドロップサイズ可変機能のMSDTと組み合わせ,1440dpiの解像度で印刷するプリンタだった。またダークイエローを追加した7色インクシステムの導入で,シャドウ部の滑らかさなど,それまで不得手だった部分に意欲的に取り組んだ製品でもあった。

 これに対してPM-950Cでは,インクドロップ位置の解像度を縦横ともに2倍の2880dpiへとアップさせ,ドロップサイズか可変機能を廃止することで高画質化を図っている。

 自然画を高画質に印刷する場合,階調性の高さが非常に重要であり,解像度の数字自体はあまり大きな意味を持たない。従って2880dpiになったからといって,急にシャープさが向上することはない。

 しかし,単位面積当たりにドロップできるインク量の組み合わせが多くなれば,階調性を向上させることができる。組み合わせのパターンを数多く持つためには,同じ場所に小さなドットを何度も打ち込む手法と,ひたすら解像度を向上させる手法があるが,エプソンは後者の手法を採用してきた。

 ところが,解像度を上げる場合でも,重ね打ちを行う場合でも,打ち込むインクドロップの数が増えれば印刷速度は遅くなってしまう。階調性を高めることと,印刷速度を向上させることは相反する要素なのだ。エプソンが採用してきたドロップサイズ可変機能は,この問題を解決するため,単一のインクドロップで階調を増やすために採用された技術と言うことができる。

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