News 2001年10月5日 11:55 PM 更新

A&Vの祭典――AUDIO EXPOフォトレポート

オーディオ&ビジュアルの総合展「AUDIO EXPO 2001」が開幕した。1番賑わっているAVゾーンで展示されている注目の製品をフォトレポートで紹介する。

 オーディオ&ビジュアルの総合展「AUDIO EXPO 2001」が開幕した。まずは,EXPOのメイン会場となっているオーディオビジュアルゾーンを,フォトレポートで紹介しよう。

 このエリアは,DVDオーディオ/SACDや1ビットオーディオといった次世代オーディオ,ホームシアター,プラズマディスプレイなど映像関連の展示が多く,松下電器,ソニー,パイオニアなど大手AVメーカーがブースを構えている。EXPOでも一番の賑わいを見せる一角だ。

賑わいを見せるオーディオビジュアルゾーン

 (昨年のAUDIO EXPOでも熱いバトルを繰り広げていた「SACD(スーパーオーディオCD)対DVDオーディオ」の次世代オーディオ規格対決は,今年のEXPOでも健在。SACDグループとDVDオーディオワーキンググループという2つの推進グループがそれぞれブースを出展し,それぞれのオーディオ規格に対応した各社プレーヤーや音楽ソフトを展示していた。

SACDグループのブース(左)とDVDオーディオワーキンググループのブース(右)

 両者の国内で入手可能な音楽タイトル数は,SACDの314タイトルに対し,DVDオーディオは100タイトル弱となり,昨年にも増してタイトル数の格差が拡がった感がある。対応プレーヤーの展示も,20モデル以上を展示するSACD陣営に対し,DVDオーディオ陣営は半分以下とやや寂しい。

ソフトを並べてアピールするDVDオーディオ陣営だが……

……SACD陣営でもブースの壁一杯にソフトを展示。ずらりと並んだ光景は圧巻

 SACDがオーディオユーザーに支持されている理由の1つに「1ビット方式を採用している」ということがある。

 この1ビットオーディオに力を入れているのが,シャープだ。同社のブースは1ビット一色の展示となっており,1ビットアンプや1ビット対応ミニコンポ「Auvi」などをユーザーにアピールしていた。また,1ビットオーディオと液晶TV「AQUOS」との組み合わせでホームシアターを提案。先日発表した30V型のAQUOSも展示されており,次世代の薄型TVに来場者も熱い視線を送っていた。

1ビット一色のシャープブース

 薄型TVといえば,プラズマTVの展示も注目の的。このプラズマTVの新製品で来場者の関心を集めていたのがパイオニアだ。ホームシアター向けとして,大画面50V型のハイビジョンプラズマTV「PDP-503HD」や「同PRO」などを展示していた。

 また,DVD-RWレコーダーの参考出展も見られた。これは,幕張で開催しているCEATECに出展されていたもので,今年7月に発売されたDVR-7000(19万8000円)の廉価版になるという。「DVD-RAMレコーダーと同等の価格を目指しており,何とか10万円前後にしたい。年末までには発売したいが,年明けにずれ込むかもしれない」(同社)。

DVR-7000の廉価版を参考出展

 DVD-RWのライバルとなるDVD-RAM陣営の松下電器は,DVD-RAM/Rの新製品「DMR-HS1」を参考出展していた。発売中のDVDビデオレコーダー「DMR-E20」にHDDを内蔵したもので,HDD上に最長約52時間の録画が行える。DVD-RAMディスクには約12時間の記録が可能だ。

参考出展されたDVD-RAM/Rの新製品「DMR-HS1」

 このほか松下ブースでは,CEATEC会場と同様にSDメモリーカードを使ったオーディオ製品の展示に力を入れていた。また,往年のオーディオブランド「Technics」コーナーを独立ブースで設置しており,リスニングルームではDVDオーディオの高品位サウンドを試聴しながらTechnicsエンジニアの技術話を聞くことができる。

 一方,ソニーブースで展示されていたのは,SACD関連のほか,ホームシアター,DVD関連,メモリースティックオーディオ,先日発表のあったNet MD関連商品など。そんな中,World PC EXPOやCEATECでも出展されてたマルチエンタテインメント・ターミナル「bitPlay」に注目が集まっていた。

マルチエンタテインメント・ターミナル「bitPlay」

 同社お得意の新カテゴリー商品だが,要するに音楽/映像/インターネットというエンタテインメントの機能を1台で行い,なおかつAV機器感覚で操作できるという商品だ。実は,bitPlayは,40GバイトのHDDやCD/DVD-ROMやTVチューナーを内蔵したパソコンで,OSはWindows 2000を使っている。

 その証拠に,付属キーボードのウィンドウズキーを押すと,ちゃんとポップアップメニューが出てくる。メモリースティックスロットやMDデッキが搭載されているところなどは,バイオMXのようだ。ただ,メールやインターネット以外は,ほとんどの機能をリモコンで行える点がAV機器らしいところ。12月1日発売で,実売は28万円前後となる予定だ。

WebブラウジングにInternetExplorerを使うのがPCらしいところ

 ヤマハは,ホームシアター関連が中心となっており,先日発表された50型PDPを参考出展していた。来年夏頃の商品化を目指しているという。「PDPパネルメーカーと共同でホームシアターに合った高輝度・高コントラストの商品を作っていく」(同社)。そのほか,高効率で省電力なため発熱が少ないデジタルアンプを参考出展していた。まだ試作機の段階で,発売時期や価格などは未定という。

発表したばかりのPDPを展示していたヤマハのブース

関連記事
▼ AUDIO EXPO 2001が開幕
▼ マニア向けからの脱却を図る50回目の「AUDIO EXPO」

関連リンク
▼ AUDIO EXPO 2001公式ホームページ

[西坂真人, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.