News 2001年10月24日 11:34 PM 更新

さよならAptiva

Aptivaなどコンシューマ向けブランドの廃止(統合)が正式にアナウンスされた。これは,IBMの強いところにフォーカスしていく上での“発展的な統合”だという。

 日本アイ・ビー・エム(IBM)は10月24日,ノートPC「ThinkPad」の新製品(別記事を参照)と,デスクトップPC「NetVista」の新モデル(別記事を参照)を発表した。

 また,同日をもって「Aptiva」がNetVistaに,「ThinkPad i Series」がThinkPadにそれぞれ統合されることが正式発表された。個人向けPCのブランドの統合について,同社取締役パーソナル・システム事業部長の橋本孝之氏は「コンシューマから手を引くのではなく,IBMの強いところにフォーカスしていく上での発展的な統合」と説明した。


「IBMの強いところにフォーカスしていく上での“発展的な統合”」と語る橋本氏

 Aptivaブランドが登場したのは,Windows 95日本語版発売を年末にひかえた1995年4月。ワープロや表計算,データベースなどPCアプリケーションも充実し始め,PCゲームも花盛りだった頃だ。

 当時はメーカー側も,プリインストールされたアプリケーションの数で自社PCの優位性をアピールしていた。「Aptivaの1996年モデルには,実に50本ものアプリケーションを同梱していた」(橋本氏)。

 それが,近年はアプリケーションの中心がインターネットへと変化し,Aptiva最終機種では同梱ソフトの数も7〜8本にまで減っている。つまり,「多数のアプリケーションを同梱=個人向け」の図式は成り立たなくなったのだ。


ネットワーク環境の変化にともなって,PCも変化している

 また,ブロードバンドの普及によって,個人モデルにも10/100BASE-TXや無線LANなどネットワーク機能の搭載が当たり前になっている。ハード的にも企業モデルとの差がなくなっているというわけだ。

 つまり,「マーケットセグメントの変遷やネットワーク環境の変化によって,パソコンも変化していかなくてはいけない」(橋本氏)という理由から,企業と個人のブランディング統合を図ったという。


マーケットセグメントの変遷

 橋本氏はコンシューマ市場を,PCでゲームやA&Vを楽しむ「エンジョイ派」,自宅PCをネットにつないでビジネスに活用する「プロシューマ」,国内リテールショップに訪れるユーザーの1/3を占めるという「SOHO/企業内ユーザー」の3つに分かれると分析し,「そのうちIBMが得意とする,プロシューマとSOHOにフォーカスした製品に力を入れていく」と語った。

 思い起こせば,PS/5530Uあたりから個人市場を再び意識し始めた同社は,PS/Vやマルチメディア機能を搭載したPS/V VisionといったPCを経て,1995年にAptivaを個人市場へ投入した。当時は,中谷美紀の印象的なCMが流れ,大々的にPR活動を展開していた。

 橋本氏は「IBMというブランドを一般ユーザーに広く認知させ,また黎明期にPCの使い方を提案できたという意味では,Aptivaの存在は大きかった」と振り返る。

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[西坂真人, ITmedia]

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