News 2001年11月19日 11:51 PM 更新

Weekly Top10(2001年11月11日〜11月17日)

Windows XP深夜販売,その時,取材班は

【国内記事】 2001年11月19日 11:51 PM 更新

Weekly Top10 2001年11月11日〜11月17日
1位 Windows XP,評価は高いが互換性には不満の声も
2位 有楽町の夜は大騒ぎ!お目当てはXP,というか──
3位 Windows XP,ギャルゲーに敗れる……
4位 “祭り”は起きなかった――秋葉原のWindows XP深夜販売
5位 特集:体験! Windows XP
6位 IEにcookie関連のセキュリティホール――個人情報漏洩の恐れ
7位 マリオ,気をつけろ。Bill G.が来るぞ!
8位 ソニーが反MS連合?――AOL Time Warner,Nokiaと大型提携
9位 Intelの次世代マザーボードに,各社が支持を表明
10位 ソニー・安藤国威社長が語る「反Microsoft連合」の真意

Weekly Top10 先週のランキングは,上位をWindows XPが独占。深夜販売という“祭り”に参加するまではいかなくても,誰もが,祭りの様子については気になっていたようだ。

 さて,その深夜販売だが,筆者は有楽町に取材に出かけた。終電間際。会社帰りに一杯ひっかけたOLやサラリーマンで溢れかえる有楽町で,Windows XPの深夜販売に興味を示す人はいるのか,非常に興味があったからだ。

 取材班が現場に到着したのは,11時30分過ぎ。既に,ビックピーカン有楽町店周辺は,騒然とした雰囲気になっていた。筆者と,同行したK記者,そしてモバイルチャンネルから遊軍として参加したS記者は,「こりゃ大変なことになってるな」と口を揃えた。ユーザー,マスコミ,野次馬……。人が人を呼び,“XP祭りの輪”はどんどんふくれあがっていく。

Photo

 取材班が慌てたのは,事前の予想では,Windows XPの深夜販売はたいして盛り上がらないと見られていたからだ。結果,お祭り騒ぎになっていたのは,主要エリアでは有楽町ビックピーカン有楽町店だけだったわけだが,最初にビックピーカンの熱気を目の当たりにした取材班は,「XP祭りが起きた」と錯覚したのだ。

 マイクロソフトの阿多親市社長,グラビアアイドルの乙葉の登場で,ますますヒートアップするビックピーカン。「乙葉まじかわいいよ!」と携帯電話で叫ぶ酔っ払いの若者,「何か記者会見やってるよ〜」と集まってくるOLなど,周囲は異様な熱気に包まれていた。

 その時,「ソフマップはどうなってるんだ」。K記者が思い出したように叫んだ。

 ビックピーカンがこれだけの賑わいになっているのだから,ソフマップも相当盛り上がっているはず。K記者,S記者を残し,一人,ソフマップに走った。ところが……。カウントダウンまであと15分だというのに,順番待ちの列には5人しかいない。祭りどころか,静まりかえっているではないか。報道関係者の姿もまばらである。原稿の見出しが頭に浮かんだ。「XP深夜販売,注目の有楽町ではビックピーカンに軍配」――。

 カウントダウン終了後,ショップ関係者やユーザーに取材し,コメントを集める。12時30分頃,まだ賑わっているピーカン前でS記者,K記者と合流。記事のまとめかたを確認しつつ,会社に向かう。そのタクシーの中,携帯電話が鳴った。秋葉原担当のN記者からだ。

 「寒いよ。寒すぎるよ」。どこか落胆したような調子で話すN記者。即座に,「本当に? ビックピーカンは異様な盛り上がりでしたよ」と返すと,「秋葉原はどこもダメ。盛り上がってないよ〜」とのこと。いまいち事態がつかめない。N記者の話が真実ならば,Windows XPの深夜販売で盛り上がっていたのは,ビックピーカンだけと言うことになる。その時,K記者がピンときた。「乙葉だね」――。

 Windows XP深夜販売の顛末については,既に記事に書いた通り。そしてもう1つ,寒い話がある。この日,総勢8名という史上最大規模の取材班を結成し,総力取材に当たった編集部内には,風邪が蔓延。既に3名ほど脱落者が出ている……。

[中村琢磨, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.