News 2002年2月4日 08:10 PM 更新

爆破シーンはなくても大いに盛り上がった「ROBO-ONE」(1)

凍えるような寒さだった日曜日。だが,世界初の2足歩行ロボット格闘大会「ROBO-ONE」の開催会場は,恐ろしいほどの熱気に包まれていた。

 冷たい雨が降りしきる。吐く息も白い。2月3日の東京は,雪にならないのが不思議なくらいの寒さだった。

 炬燵でヌクヌクしていられたらどんなに幸せだろう──そんな迷いも感じながら,向かった先は,お台場の日本未来科学館。2足歩行ロボットによる世界初の格闘技大会「ROBO-ONE」が,そこで開催されているのだ。

熱気ムンムン

 ROBO-ONEにエントリーしたロボットは全部で38機。このうち,予選を通過した16機が,試合形式による本選に進出することができる。つまり,トーナメント形式の本選に出場する16機は,厳しい審査員のお眼鏡にかなった期待のロボットたちばかり。熱い戦いが期待できそうだ(もちろん,ロボットの戦いといっても,ビームサーベルで対戦相手を八つ裂きにしたり,バズーカ砲をぶっ放すシーンがあるわけではない)。


外の寒さがウソのように,会場内は熱気ムンムン。このほか,会場の外に用意された中継用大型ビジョンの前にも,大勢の観客がつめかけた


キャプション:本選に出場した全16機。強烈な個性を持ったマシンばかりである。ガンダムの姿もある。一番手前の白いボディのロボットが「和風先行者」

 1回戦を何試合か観戦する。ちょっとがっかりする。あのスーパーロボットのような激しいバトルを想像していたのだが,歩行すら困難なロボットがいくつもある。結局,試合開始から試合終了の合図まで,山(?)のように不動だったロボットもいた。やはり,2足歩行ロボット作りは,そんな生やさしいものではなかったようだ。

個性派揃い


 個人的には大いに期待していた「アニメイダー」。“小兵”が目立つ出場ロボットの中で,70センチ弱という巨体は目立つ。開発者の柳琢也さんは元アニメーターというから,そのネーミングやデザインも納得。大きなボディは,「どんどん後付していったら大きくなってしまった」とか。“ロケットパンチ”というギミックも用意していた。さすがアニメーター。

 ちなみに,アニメイダーは,足切りラインギリギリの16位で予選を通過。1回線では,動かなくなったアニメイダーを調整しようと柳氏が手を伸ばした瞬間,クビがもげてリタイヤ。合掌――。


 こちらは,準々決勝で惜しくも敗退してしまったバルキー。重量級のボディーは「勝負優先」のためだというが,そのユニークなデザインは,「魁!クロマティ高校」の“メカ沢さん”そのもの。鋭利な手先で相手を“つっつく”姿は愛らしくもあったが,「攻撃は2歩歩いてから」というルールにより,反則負けを宣告されそうに(試合中にマシンの不調により,歩かなくなってしまった)。

 そのメカ沢さん,もといバルキーを撃破し,準決勝に進んだのが,「板金屋だけに,板金はお手の物」という佐藤豊さんの「毘夷零号機」。作品としての完成度や美しさは,ピカイチだった。ただ,メカに関してはほとんど経験がないということで,可動部は極力少なくなっている。

ミスマッチ


 一見,ひ弱そうにも見える毘夷零号機ではあるが,強さの秘密は,身長にある。例えば,バルキー戦。バルキーの半分くらいしかない毘夷零号機に対し,バルキーは攻撃手段を持たなかった。一方の毘夷零号機は,機動性に優れ,アグレッシブに攻撃をしかけていった。いわゆる“ミスマッチ”が,毘夷零号機に有利に働いたわけだ。身長は,20〜120センチと規定されているので,反則でもなんでもない。

 そして,この大会を制したのは,毘夷零号機同様,小さなボディと機動性を活かし攻撃パターンを繰り出した「TA-17」である。


優勝を飾ったTA-17と開発者の藤野裕之さん。取材に来ていた多くのテレビ局から「あなたにとってロボット作りとは?」とインタビュー攻勢にあっていた

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