News 2002年5月15日 07:19 PM 更新

SanDisk、メモリースティックとSDメモリカードに期待

SanDiskがSDカード対応のUSBリムーバブルストレージ「Cruzer」を国内で発売する。同社では、SDメモリカードが今後の主力製品の1つになると考えており、2002年末〜2003年初頭にかけて512Mバイト版も投入する計画だ

 米SanDiskは5月15日、USBリムーバブルストレージ「Cruzer」を国内で6月より発売すると発表した。Cruzerは、USB接続のアダプタとSDメモリカードをセットにした製品。66(幅)×44(奥行き)×17(高さ)ミリというコンパクトなボディが特徴。今年1月の「CES」で発表され、米国では64Mバイトモデルが74.99ドル、128Mバイトlモデルが99.99ドルで販売されている。国内の販売価格はオープンプライスとなっている。


USBリムーバブルストレージの「Cruzer」(上)。64M/128Mバイトの2モデルが用意される。対応OSは、Windows 98/Me/2000/XP、ならびにMac OS 8.6/9、Mac OS X。また、スマートメディア&コンパクトフラッシュ対応のUSBカードリーダ「Image Mate Dual Reader」(下)も発売する

 SanDiskでは、今年下半期にCruzerの256MB版も投入する予定。将来的には、ファームウェアのアップデートにより書き込み速度の高速化にも対応できるようになるという。

 また、2種類のカードタイプに対応するUSB接続のカードリーダ「Image Mate Dual Reader」を5月下旬〜6月初旬より発売する。米国ではスマートメディア&コンパクトフラッシュ(CF)リーダ、メモリースティック&CFリーダ、CF&SDリーダの3モデルが用意されるが、国内ではスマートメディア&CFモデルの取り扱いとなる。価格はオープンプライス。

メモリースティックとSD、2004年にはCFを上回る

 この日の製品説明会には、SanDiskのリテールビジネス部門上級副社長のNelson Chan氏が登場。同社のリテール事業の戦略について語った。

 SanDiskは、2001年9月にソニーと提携したことにより、CF、MMC、SDメモリカード、スマートメディア、メモリースティックという全ての小型メモリーラインアップを“制覇”した(9月21日の記事参照)。SanDisk製メモリースティックの販売は同年10月より販売を開始しているが、Chan氏は、「売れ行きは非常に好調。ソニーとは良好な関係を構築している」と話す。

 SanDiskはメモリースティック用のチップをソニーに供給。ソニーからSanDiskブランドのメモリースティックを調達し、販売している。Chan氏によれば、動画記録用に高速/大容量を目指す次世代メモリースティックについては、ソニーと共同開発する計画だという。

 SanDiskは、「デジタルイメージ」(デジタルカメラ/DVカメラ向け。容量は64M〜512Mバイト)、「コンシューマデバイス」(MP3プレーヤなどのハンドヘルドデバイス向け。容量は64M〜256Mバイト)、「スマートハンドヘルド」(PDAやスマートフォン向け。容量は128M〜512Mバイト)の3分野を今後の事業計画の主軸に据えており、特に、メモリースティックには大きな期待を寄せている。

 また、Chan氏はメモリースティックと同様にSDカードが今後急速に普及すると見ており、「第3世代携帯電話の登場により、2004年にはメモリースティックとSDカードが枚数ベースでCFカードを上回る」と予測した。なお、現時点でのSanDiskのメディア別売上構成比は、CFカードが50%以上を占め、次いでスマートメディア、SDメモリカードとなっている。メモリースティックについては具体的な数字は明らかにされていない。

 もちろん、CFカードのラインアップも強化している。SanDiskではデジタルカメラ向けに書き込み速度を毎秒2.8Mバイトと従来の2倍に高速化した「Ultra CompactFlash」を米国で展開しているが、国内でも今年中に投入する計画だという。「2002年第4四半期には全CF出荷枚数の10%を占めるようになるだろう」(Chan氏)。

 「現在、SanDisk製品で売れ筋になっているのは、128Mバイトの容量の製品。SDはまだ64Mバイトが主流だが、徐々に128Mバイトに移行している。SanDiskでは、2002年末〜2003年初頭にかけて、512Mバイト版を発売する予定だ」(同氏)。

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[中村琢磨, ITmedia]

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