News 2002年8月21日 05:49 PM 更新

ソニー、新高画質エンジンを搭載したWEGAシリーズ

ソニーがフラット画面TV「WEGA(ベガ)」シリーズの新製品を発表した。プラズマ、液晶などすべての映像表示方式でラインアップを一新。さまざまな映像信号を高画質化する「ベガエンジン」を新たに搭載した

 ソニーマーケティングは8月21日、新開発の高画質エンジンを搭載したフラット画面TV「WEGA(ベガ)」4モデル9機種を発表した。新製品すべてがデジタルハイビジョンに対応し、BS・110度CSデジタルチューナーを搭載する。9月20日から順次発売し、価格は全機種オープン。


新開発の高画質エンジンを搭載した「WEGA(ベガ)」シリーズ

 新製品の内訳は、プラズマTVの「プラズマ ベガ」2機種、液晶TVの「液晶 ベガ」1機種、平面ブラウン管TVの「ベガ」3機種、(リア)プロジェクションTVの「グランド ベガ」。現在ベガを投入しているすべての映像表示方式で新製品を投入したことになる。また、PDP、液晶、ブラウン管、プロジェクションなどあらゆる映像表示デバイスで、地上波放送からデジタルハイビジョン放送までさまざまな映像信号を高画質化する統合デジタル高画質システム「ベガエンジン」を新たに開発。全機種に搭載した。


統合デジタル高画質システム「ベガエンジン」

 このベガエンジンは、システム内の信号処理をフルデジタル化することで、A/D・D/A変換による信号劣化やノイズを低減。「さまざまな映像信号をシステムの入り口で高品質なデジタル信号に変換してしまうことで、高画質回路の性能を最大限に引き出すことができる。使用環境に応じてユーザーが好みの映像を創造できるDRC-MF V1をはじめ、CCP/MID-XU/DCPなど当社独自の高画質回路は、今回のベガエンジンのためにすべて新たに作り直された」(同社)。


システム内の信号処理をフルデジタル化して高画質を実現

 ベガエンジン以外の各モデル共通の特徴としては、映像の入り口から出口までデジタルハイビジョン映像にフル対応した信号処理を行う「広帯域(30MHz対応)映像出力回路」を全機種に搭載。加えてメモリースティックスロットを標準装備し、デジカメやハンディカムで撮影した静止画をメモリースティックから直接取り込めるようにした。

 そのほか、デジタルの高音質を存分に楽しめる「TruSurround DIGITAL 5.1CH」、シアター独自の臨場感を再現する「TVセンタースピーカー機能」、テレビのリモコンを使って他社製を含むDVD/VTRなどを操作できる「外部機器コントロール機能」、i.LINK端子/D4映像入力端子などが全機種に搭載される。

 WEGAシリーズ各モデルの市場想定価格と発売日は以下の通り。

シリーズ名型番画面サイズ市場想定価格発売日
プラズマ ベガKDE-P50HX150V型110万円前後10月20日
プラズマ ベガKDE-P42HX142V型90万円前後11月1日
     
液晶 べガKDL-30HX130V型70万円前後11月20日
     
グランド ベガKDF-60HD90060V型65万円前後11月25日
グランド ベガKDF-50HD90050V型55万円前後11月15日
グランド ベガKDF-42HD90042V型45万円前後10月10日
     
ベガKD-36HD90036型32万円前後9月20日
ベガKD-32HD90032型27万円前後9月20日
ベガKD-28HD90028型22万円前後9月20日

 WEGA新製品の発表会は、ソニーが運営・管理する複合型エンターテインメント施設で7月にリニューアルオープンした「メディアージュ」で行われた。会場には、製品発表にはめったに顔を出さない安藤国威社長が、海外出張前という多忙なスケジュールの合間を縫って駆け付け、WEGAに対する思いを語った。


ソニーの安藤国威社長

 「ソニーを代表する商品は、なんといってもやはりカラーTV。黎明期にトリニトロンからスタートし、1990年代に発表した平面ブラウン管『WEGA』の大ヒットで、自他共に認めるカラーTVナンバーワン企業になった。しかしここにきて、(プラズマや液晶など)大きな技術的変革が起こった。これら新しい映像表示デバイスを使った商品を、(ナンバーワン企業の)ソニーが本当に自信を持って提供できる段階になったので、本日発表会を行った。ブロードバンド時代はデジタル家電復権の時代。カラーTVが家庭のエンタテインメントを担う。そしてWEGAがその中心となる」。

関連記事
▼ ソニー、信号処理をフルデジタル化した「プラズマベガ」
▼ ソニー、23V型ワイド「液晶ベガ」を発売
▼ ソニーが液晶TVに参入 「ベガ」2機種を発売

関連リンク
▼ ソニードライブ

[西坂真人, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.