News:ニュース速報 | 2002年9月10日 10:01 PM 更新 |
三洋電機は9月10日、50型PDPを使って裸眼立体視が可能な新技術を開発したと発表した。専用めがねなしで複数人が同時に立体視でき、将来の家庭用立体TVへの応用を目指す。
裸眼立体視は、人間の両眼の視差(パララックス)を利用して立体視を実現する。裸眼立体視ディスプレイでは、画像を分離して両眼の角度分ずれた別々の映像を表示する。この「パララックスバリア」方式では開口部が縦ストライプ形状をしており、複数人で立体視できる多視点式に採用すると、水平方向の解像度はその分劣化する。
三洋は劣化を抑えるため、階段状に開口部を持つ「斜めバリア」方式を開発した。解像度の劣化を縦方向と横方向に振り分けるため、従来方式と比べ高画質な立体視が可能という。今回の50型PDPの場合、1280×768ピクセルを4視点に表示することで、1視点当たり960×256ピクセルの立体映像を観察できるという。
観察者の移動に従い、観察者の目に入る画素群も順次変化する。そのため視点によって異なる立体画像を観察できる。
用途として、電子看板やイベント、テーマパークなどでの利用や教育用途を想定。PDPとバリアだけのシンプルな構成で済むため低コスト化が可能としており、将来の家庭向けTVにも期待できるとしている。
[ITmedia]
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