News 2002年11月20日 02:49 PM 更新

AMD、COMDEX/Fallで「Athlon 64」発表

AMDのHector Ruiz氏は、COMDEXの基調講演でコンシューマー向け64ビットプロセッサの正式名称を「Athlon 64」と発表。顧客ニーズ中心の技術革新を進めるという同社の企業戦略をアピールした

 AMD社長兼CEOのHector Ruiz氏はCOMDEX/Fall 2002の基調講演において、AMDの企業理念である「カスタマー中心の革新」をテーマに、自社の製品について紹介を行った。ルイス氏は「絵に描いたもちは、もう必要ない。技術を確立するために技術革新を行う時代は終わりだ。顧客ニーズに応えるために技術革新を行わなければならない」と語りかけた。


基調講演を行うRuiz氏

 基調講演の中では元Guns N' Rosesのギタリスト、Slashを壇上に呼び、HyperTransport対応チップを用いたイーサネット接続のデジタルギターを抱えてRuiz氏が競演する一幕や、Athlon MPが「Starwars EPSODE II」の制作に使われ、そのコストパフォーマンスの良さについて制作過程の映像を交えながら紹介するというエンターテイメントもあった。だが、同社が伝えようとするメッセージはシンプルなものだった。それはただひとつ“顧客の望む方向へ技術革新し、顧客が望む製品を提供すること”である。


Ruiz氏と元Guns N' Rosesのギタリスト、Slashの“競演”

 AMDが考える顧客の望む技術革新とは、“将来にわたるパフォーマンスアップのヘッドルームを確保しながら、互換性を犠牲にしないこと”のようだ。それはすなわち、同社が来年の前半にリリースを予定している次世代プロセッサコアのHammerシリーズである。

 中でもコンシューマー向けデスクトップに投入するClawhammerは、コンシューマーユーザーが64ビットを望むのか、そもそもエンドユーザーアプリケーションに64ビットは必要なのかなど、さまざまな議論を呼んでいる(10月18日の記事)。

 しかしHyperTransportによる帯域幅の拡大や、64ビットのアドレス空間を持つことによる将来のヘッドルームは、従来のX86プロセッサと完全な互換性を保るx86-64命令とメモリコントローラを内蔵するHammerシリーズなら、顧客が失うものなくそのメリットを享受できるというわけだ。

 AMDはすでにOpteronの名称でHammerコアを採用するサーバ向けのOpteronブランドを発表しているが、コンシューマー向けのCrawhammerには広く浸透しているAthlonブランドを使う。ここまではすでに発表されていたが、基調講演の中ではCrawhammerの正式名称を64ビット対応を意味するAthlon 64と名付けることをアナウンスした。


Crawhammerは「Athlon 64」に。写真はそのロゴマーク

 Ruiz氏は壇上にEpic Games CEOのTim Sweeney氏を呼び、ゲーム開発において64ビット化がパフォーマンスに寄与するとのコメントを取り付けた。またコンシューマー向けアプリケーションではないが、IBM SoftwareのPat Selinger氏が、x86-64に対応することでDB2のパフォーマンスを大きく向上するデモンストレーションを実施。さらに「64ビット化に際しての作業は、3日ほどで終わった」(Silinger氏)という。


IBM Software、Pat Selinger氏のデモから

 AMDは64ビット化による将来性と従来プログラムとの互換性の両面から、Athlon 64とOpteronを強く聴衆にアピール。IT業界全体への提言や将来のビジョンといった側面は希薄だったが、AMDの主張を伝えるには十分な基調講演だった。

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[本田雅一, ITmedia]

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