News 2003年1月16日 04:11 PM 更新

ソニー、バイオのデスクトップ春モデルを発表

ソニーがデスクトップPC「バイオ」シリーズの春モデルを発表。DVD±R/RWやDVD-R/RWなど記録型DVD搭載モデルのラインアップが充実したほか、バイオWにNet MD搭載モデルが登場した

 ソニーは1月16日、デスクトップPC「バイオ」シリーズの春モデル4シリーズ18機種を発表した。バイオRZとバイオMXの全機種にDVD±RWドライブが搭載されたほか、バイオHS全機種にDVD-R/RWを採用するなど、記録型DVDドライブ搭載モデルのラインアップを強化。液晶・キーボード一体型のバイオWではNet MD搭載モデルが追加された(バイオWの詳細は別記事を参照)。

 RZの最上位機にはハイパースレッディング技術対応Pentium 4を採用。全機種でCPUのクロックアップやグラフィックの強化など基本性能の向上が図られている。 また、テレビ電話アプリケーション「With You Call」が春モデル全機種にプリインストールされた。

フラッグシップモデルのバイオRZ


 AV編集機能が充実したマイクロタワー型のフラッグシップモデル「RZ」。「PCV-RZ71P」「PCV-RZ61」「PCV-RZ51」の3モデルがあり、それぞれに単体モデルと液晶ディスプレイ付属モデルが用意される。

 最上位機のRZ71Pには、1つのプロセッサをあたかも2つのプロセッサのように動かしてパフォーマンスを高める最新テクノロジー「HT(ハイパースレッディング)技術」を採用したPentium 4/3.06GHzが搭載された。「HT技術によって、例えばMPEG変換ソフトでのエンコード時間が約30%高速化されるなど動画ソリューションがより快適になった」(同社)。

 そのほか全機種にNorthwoodコアを採用した2.5GHz以上のPentium 4を搭載しており、FSB533MHzに対応した高速RDRAM(PC1066-32P)を採用している(RZ51はDDR333対応DDR SDRAM)。

 今回の春モデル強化ポイントであるオプティカルドライブは、複数のDVD記録フォーマットに対応したDVD±RWを全機種に搭載した。「DVD±R/RWを標準で搭載したPCは世界初」(同社)。RZ71PはさらにDVD-ROMを追加したツインドライブ構成となる。DVD-RとDVD+Rで最大4倍速の高速書き込みが行えるほか、RecordNowDXによるデータ追記に対応(DVD-R、+R、+RW)。

 AV関連機能では、3次元DNR/3次元Y/C分離回路/ゴーストリダクションなど高画質化回路の機能アップが図られたMPEG2エンコーダボード「Giga Pocket Engine DX」を搭載。そのほか、全機種にUSB2.0端子やメモリースティック/PCカードスロット、光デジタル出力端子などを装備する。

 Sony DV CODECでリアルタイムプレビューを可能にした「Premire 6.5」や、Micro MVのキャプチャ/DVD作成や静止画ハイブリッドディスク作成、ビデオカプセルの2カ国語音声などに対応した新バージョンの「Click to DVD(Ver1.1)」など、AV関連のアプリケーションも強化された。

 主な仕様は以下の通り。

製品名PCV-RZ71P(同L7)PCV-RZ61(同L7)PCV-RZ51(同L5)
CPUPentium 4/3.06GHz(HTテクノロジ)Pentium 4/2.8GHzPentium 4/2.53GHz
メモリ512MバイトRDRAM(PC1066-32P)256MバイトRDRAM(PC1066-32P)256MバイトDDR SDRAM(DDR333)
HDD約250Gバイト約160Gバイト約120Gバイト
ドライブDVD±R/RW & DVD-ROMDVD±R/RW
ドライブ書き込み速度(最大)DVD+R(4倍速)、DVD+RW(2.4倍速)、DVD-R(4倍速)、DVD-RW(2倍速)
グラフィックNVIDIA GeForce4 MX440SiS 651チップセット内蔵
ディスプレイなし(17型液晶)なし(17型液晶)なし(15型液晶)
AV関連機能TVチューナー、MPEG-2リアルタイムエンコーダ
通信56Kbpsモデム、10/100BASE-TX
OSWindows XP Professional Edition(SP1)Windows XP Home Edition(SP1)
実売想定価格39万円前後(46万円前後)28万円前後(35万円前後)20万円前後(25万円前後)
発売日2月1日

全機種にDVD±RWを搭載したバイオMX


 “ミュージックサーバ”として人気の高いバイオMX。昨年秋モデルでは、AVコンテンツを管理・配信することができるメディアサーバ機能「Vaio Media」やRoomLinkの標準添付などで“ネットワークAVサーバ”として進化した。今回の春モデルはRZと同様に、全機種にDVD±RWドライブを標準搭載。そのほかはCPUのクロックアップやメモリの高速化(DDR333対応)、160Gバイトに容量アップされたHDDなど、基本スペックの向上が図られている。

 アプリケーションでは音楽DVDが作成できるソフト「DigiOnAudio L.E.」をプリインストール。DVD-VIDEO形式のほか、DVD-Audio形式での書き込みにも対応した。

 主な仕様は以下の通り。

製品名PCV-MXS7RPCV-MXS57
CPUPentium 4/2.53GHz
チップセットSiS651
メモリ256Mバイト DDR SDRAM(DDR333対応)
HDD約160Gバイト
ドライブDVD±R/RW
ドライブ書き込み速度(最大)DVD+R(4倍速)、DVD+RW(2.4倍速)、DVD-R(4倍速)、DVD-RW(2倍速)
グラフィックチップセット内蔵
AV関連機能TVチューナー、MPEG-2リアルタイムエンコーダ、MDデッキ(NetMD対応)、FM文字多重放送チューナー、光デジタルオーディオ入出力
アンプハイレスポンスアンプGOLD(Monitor-PC 銀ケーブル)ハイレスポンスアンプ(ノーマルケーブル)
通信56Kbpsモデム、10/100BASE-TX
その他ネットワークメディアレシーバ「RoomLink」
OSWindows XP Home Edition(SP1)
実売想定価格35万円前後30万円前後
発売日2月1日

ホームユース向け省スペース型のバイオHS


 “家庭用スタンダードPC”を狙って昨年秋モデルから投入されたバイオHS。今回は最上位機(HS91BC7)に、5GHzワイヤレスネットワーク機能を本体に内蔵したモデルが登場した。802.11a対応の無線LANアクセスポイントとして動作し、RoomLinkなど802.11a対応機器と高速なワイヤレスホームネットワークが構築できる。新開発のワイヤレスネットワークモジュールはバイオ本体の動作には連動せず、単体で常時動作する。「8Mbpsの高画質動画や複数台同時アクセスに対応。家中のバイオからHSのコンテンツにアクセスできる」(同社)

 ルータ機能は、PPPoE接続、UPnP、VPNパススルー機能などに対応し、ホームネットワークのゲートウェイとして機能する。アクセスポイント機能動作時にはきょう体上部のアクリルパネルが点滅して、ワイヤレス接続の状態をユーザーに知らせる機能も備えた。

 DVD-R/RWドライブを全機種に搭載。そのほかではCPU、メモリ、HDDなど基本スペックの向上が図られている。最も安い機種(HS21L5)は16万円となるなど、コストを抑えたエントリーモデルがラインアップに加わった。

 主な仕様は以下の通り。

製品名PCV-HS91BC7PCV-HS81BT5PCV-HS71BC5PCV-HS51BC5
CPUPentium 4/2.4GHzCeleron 2GHz
チップセットIntel 845GL
メモリ256MバイトDDR SDRAM(DDR266)
HDD約120Gバイト
ドライブDVD-R/RW
グラフィックチップセット内蔵
ディスプレイPCVD-17SM1PCVD-15XT1PCVD-15XM1
MPEG-2エンコーダMPEG2ハードウェアエンコーダボード
Office XP Personal
通信5GHzワイヤレスネットワーク機能、56Kbpsモデム、10/100BASE-TX56Kbpsモデム、10/100BASE-TX
OSWindows XP Home Edition
実売想定価格30万円前後28万円前後25万円前後21万円前後
発売日3月上旬2月1日

製品名PCV-HS21GBL5PCV-HS21BL5PCV-HS21L5
CPUCeleron 2GHz
チップセットIntel 845GL
メモリ256MバイトDDR SDRAM(DDR266)
HDD約80Gバイト
ドライブDVD-R/RW
グラフィックチップセット内蔵
ディスプレイPCVD-15XA1
MPEG-2エンコーダMPEG2ハードウェアエンコーダボード
Office XP Personal
通信56Kbpsモデム、10/100BASE-TX
OSWindows XP Home Edition
実売想定価格19万円前後18万円前後16万円前後
発売日2月1日

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[西坂真人, ITmedia]

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