News 2003年3月5日 08:10 PM 更新

“CGシリコン液晶”搭載への布石?――シャープ、SD対応カラー電子辞書

シャープがSDメモリーカードに対応した「電子カラー百科辞典 PW-C6000」を発表。SDメモリーカードを介してコンテンツの追加ができたり、電子ブック/画像ビューワ代わりになるといった従来の電子辞書にはない機能を搭載した

 シャープは3月5日、SDメモリーカードに対応したカラー液晶搭載電子辞書「電子カラー百科辞典 PW-C6000」を3月25日から発売すると発表した。価格はオープンだが、実売は4万3000円前後になる見込み。


SDカード対応カラー電子辞書「電子カラー百科辞典 PW-C6000」

 同社は昨年6月に業界初のカラー液晶搭載電子辞書「PW-C5000」を発表。6000点を超えるカラー写真が楽しめる百科事典や料理レシピなどを収録し、電子辞書のカラー化という新市場を確立した。

 PW-C5000の機能を継承した今回の新製品は、「電子辞書としては業界初」(同社)となるSDメモリーカードに対応。コンテンツの追加ができたり、電子ブック/画像ビューワ代わりになるといった従来の電子辞書にはないユニークな機能を搭載した。SDメモリーカードスロットは本体の右側に装備する。


SDメモリーカードスロットは本体の右側に装備

 電子辞書のSDカード対応について、同社情報システム事業本部パーソナルツール推進部長の大喜多義憲氏は「電子辞書に搭載したコンテンツを、100%のユーザーに満足してもらえることはできない。中にはほとんど使わないコンテンツがあったり、逆に必要なコンテンツがないケースもある。それを補完するのがSDカード。常用するものはROMに収録し、図鑑や料理ブックなどたまに使うコンテンツはSDカードで揃えていけばよい」と語る。

 PW-C6000の辞書は、専門出版社が編集した紙版の本格的辞書内容をそのまま搭載したいわゆる“丸ごと辞書”タイプで、カラー表示を生かした合計16冊分が本体ROM内に収録されている。また、6000点以上のカラー写真・図版を掲載した「新世紀ビジュアル大辞典」(学習研究社)がSDカード(ROMタイプ)で添付。別売りのSDカードとして「植物・昆虫図鑑カード」(4000円、4月末発売)、「動物図鑑カード」(4000円、4月末発売)、「栄養と料理カード」(3000円、3月25日発売)の3枚が用意される。コンテンツSDカードは、今後順次販売される予定。


「新世紀ビジュアル大辞典」(学習研究社)が、SDカード(ROMタイプ)で添付

電子辞書がビューワに変身

 「SDカードスロット」と「カラー液晶」という新機能搭載にあたり、“目のつけどころ”が違う同社は、新製品を単なる電子辞書で終わらせなかった。それが「ビューワ」としての機能だ。

 まず、市販のSDメモリーカードを介して電子ブックリーダーとして利用可能。同社運営のインターネット総合サービス「シャープスペースタウン」や、コンビニの情報端末で販売されているXMDF/TEXT形式の電子ブックをSDメモリーカードに保存して利用することで、PW-C6000が“電子本”に変身する。電子辞書ならではのジャンプ機能で、分からない言葉や単語を本を読みながら収録辞書で調べることも可能。また、プレーンなテキストファイルにも対応しているので、PCで作成したテキストファイルの閲覧も行える。


SDメモリーカードを介して電子ブックリーダーとして利用可能

 また、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話で撮影したJPEG形式の画像を、SDメモリーカード経由で見ることができる。カード内のフォルダをすべてチェックするため、DCFフォルダ以外の画像も表示可能。アルバム/スライドショー表示や、お気に入りの画像に額縁を付けて電源投入時に表示する機能も備えた。


JPEG画像を表示できる

 ハードの仕様はPW-C5000とほぼ同じ。3.8型透過型カラー液晶(STN型Duty液晶)ディスプレイを搭載し、65536色のカラー表示が行える。液晶の解像度は320×240ピクセルで、表示可能な文字数は最大32文字×18行(9ドット時)。単4形アルカリ乾電池×4本で約12時間使用できるほか、付属のACアダプタを使ってAC電源も利用できる。

 折りたたみ式のボディは、サイズが124(幅)×100.4(奥行き)×15.6(高さ)ミリ、重さは約233グラム(電池を含む)。キーボードはJIS準拠タイプライター配列を採用している。

CGシリコン液晶搭載の電子辞書は?

 同社は昨年4月の「東京国際ブックフェア2002」など各種展示会で、同社独自のCGシリコン液晶を使った電子ブックリーダーを参考展示している。電子辞書へのCGシリコン液晶搭載の可能性はあるのだろうか。


CGシリコン液晶を使った電子ブックリーダー

 「新製品の解像度はQVGAだが、本格的に電子ブックリーダーとして使うならやはりVGAは欲しいところ。同じ液晶サイズでVGAを可能にするCGシリコン液晶は魅力的だが、仮に搭載すると実売で5万円を超えてしまうなどコストアップにつながってしまう。ただし、ビューワ機能に特化したCGシリコン液晶搭載端末は可能性がありそうだ」(大喜多氏)。

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[西坂真人, ITmedia]

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