News | 2003年4月28日 11:59 PM 更新 |
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1位 | DivXを超える高圧縮「XVD」発表 | ||
2位 | IEとOutlook Expressに「緊急」の脆弱性 | ||
3位 | IEに挑む“ゲリラブラウザ”たち | ||
4位 | 自作PCは廃棄できなくなる?――暗雲立ちこめる「PCリサイクルシステム」 | ||
5位 | 未来のブラウザは“ただのブラウザ”になる? | ||
6位 | MSがブラウザ戦争で失ったもの、得たもの | ||
7位 | MS Wordなしでも生きられるか | ||
8位 | Windowsのクラッシュが減る? MSが進めている取り組み | ||
9位 | WindowsのライバルはWindows | ||
10位 | 「シームレスな移行」で普及を狙うOpteronの64ビット戦略 |
さて、このように多大な期待を集めているXVDであるが、果たして世界中に普及して、MPEGを超えるフォーマットとして君臨できるだろうか。それとも、誰にも使われることなくマイナーフォーマットとして細々と生きることになるのだろうか。
XVDの抱える問題は、一つにこれがパテントで守られた一企業の技術であること。二つに企画標準化団体で策定、認可された業界共通規格でないことだ。
世界中のユーザーに広く使ってもらうには、簡単に、できれば余計な出費をすることなくXVDフォーマットファイルを視聴できなければならない。いくら技術的に優れていても、入手が困難であれば誰も使おうとしないだろう。
この点については、アイ・オー・データがプレイヤーソフトをWebから無料で配布すると発言している。また、XVDを収録したメディアにはプレイヤーソフトの収録が許されている。ユーザーはインストールなしでメディアからプレイヤーソフトを起動して、XVDを再生できるわけだ。こうしてみると、再生環境の入手はそれほど困難ではないようだ。
再生環境ほどではないが、エンコード環境もそれなりに手軽に入手できたほうが、規格の普及という面から考えるとメリットになる。XVDファイルが入手できない限りは、プレイヤーソフトも必要ないわけで、そうなるとエンドユーザーレベルで手軽にXVDファイルを作成できる環境を提供する必要がでてくる。
その点、ハードウェアエンコードしかないXVDは不利。BHAから夏にソフトウェアエンコードが登場する予定になっているが、価格、配布方法、利用するためのシステム環境など未定のまま。この問題がどのように解決するかが、XVD普及の一つの鍵になるだろう。
もう一つの問題は、再生された画像の品質をどのようにユーザーに伝えていくかだ。主観で判断した「DVDクオリティ」「HDTVクオリティ」で、ほかの圧縮技術と比較していたが、これでは、ユーザーは判断つけにくい。また、動画によってノイズの発生する度合いが異なり、あるサンプル画像は綺麗に見えるのに、ユーザー環境で作成する動画ではブロックノイズが大量に発生するケースもありそうだ。何事にも企業秘密というものは存在すると思うが、もう少し、XVDに関する技術的な情報が明らかにされないと、今ひとつ安心して導入できない、という思いがユーザーに出てくるのではないだろうか。
といいながらも、メディア価格が下がったとはいえ時間のかかる記録時間など、今ひとつ使い勝手の悪い記録型DVDより、CD-Rに高速で保存できるなら、使い勝手は格段にアップするのは間違いない。ローカル規格として細々と残るのではなく、ぜひ、メジャーな存在に成り上がってほしいものだ。
[長浜和也, ITmedia]
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