News | 2003年5月9日 04:49 AM 更新 |
MicrosoftはWinHEC2003 2日目の基調講演の中で、デジタルデータを家電とPCの間で交換するためのフォーマット「HighMAT」の記録型DVDへの対応を表明した。従来は著作権所有者への配慮などもあり、高品質な情報も記録できてしまうDVDへの対応には慎重な姿勢を見せていた。
その後、Microsoftから出されたステートメントによると、2003年末をめどにDVD対応のHighMATを松下電器産業と共同で策定する。ただしDVD版HighMATに対応したDVDプレーヤーは、さらにその後に発売になる見込みだ。
またMicrosoftはWindows Media 9でエンコードされた映像を含むDVDソフトの開発を、コンテンツパートナーと進めていることも明らかにしている。計画では通常のMPEG2ベースのDVDコンテンツに混在させる形で、Windows Media 9でエンコードされたコンパクトな動画データを収録する。
通常のDVDソフトとして楽しめるのはもちろんだが、PCにWindows Media Videoデータをリッピングし、PC上でも楽しめるようにするという。リッピングしたWMVデータは、Windows Mediaの著作権管理機能により再配布などが制限される。どのような制限がかかるかは、コンテンツ提供者側が柔軟に設定できる。
同様のコンセプトで、DVDにHDフォーマットのMPEG4映像を記録する手法が東芝から提案されているが、Microsoftの提案はHDフォーマット記録することではなく、PCで容易にDVDコンテンツを扱えるようにするのが目的だ。
ホームネットワークでの著作権保護技術が、より信頼性の高いものになることが条件だが、リッピングしたWMVデータをMedia Center PCを通じて家庭内ネットワークに繋がっている機器で共有する使い方も、将来的には可能になる。
[本田雅一, ITmedia]
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