News:ニュース速報 | 2003年6月26日 05:27 PM 更新 |
NTTデータは6月26日、PCを活用したグリッドコンピューティング「cell computing」実証実験の結果を公表した。1万2206台のPCが参加し、ピーク性能は3TFlops。4カ月で約611年分の計算を実行できた。
実験は2002年12月20日から今年4月30日までの132日間。1万2206台のPCによるトータルCPU時間は611年162日13時間24分23秒だった。
実行したプロジェクトは「ヒトの遺伝子情報からの周期性の発見」(BOLERO、東亞合成)と「光学的に新たな特徴をもつ材質の設計図の作成」(OPAL、NTT物性科学基礎研究所)。
BOLEROでは、当初計画していたヒトの20番、21番染色体の解析を約1.5カ月で終了。さらに3つの染色体を解析できた。周期性を持つ領域の存在を確認でき、東亜工業が研究を継続して論文などで発表する予定としている。
OPALでは13万個のフォトニック結晶候補について解析した結果、どんな方向からでも光を反射する結晶構造を持つ新材質の候補116個を発見できた。NTT物性科学基礎研究所で2次解析を進めている。
NTTデータは実験成果をもとに、企業内PCを統合するイントラネット型システムを本年度下半期から販売を開始する予定。常時接続ユーザーのPCを対象にしたシステムの事業化も検討する。
[ITmedia]
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