News | 2003年7月18日 00:00 AM 更新 |
モックのNew CLIEを見たときに、記者が一番気に入ってしまったのが、片手にすっぽり収まる小さな筐体。そのサイズをそのまま受け継いだかのようなUX50のカタログサイズは、幅103×奥行き86.5×厚さ17.9ミリで重さ175グラム。参考までにゲームボーイアドバンスSPの寸法は幅84×奥行き82×厚さ24.3ミリで重さ142グラム。
記者発表会でUX50の説明を行った吉田雅信氏(IT&モバイルソリューションズネットワークカンパニー ハンドヘルドコンピュータカンパニープレジデント)は、「製品企画においてとくに重要視されたのが、デザイン、パフォーマンス、バッテリー駆動といった相反する3要素の両立にあった」と語る。
この問題を解決したブレイクスルーが、新しく開発された統合型CPU「Handheld Engine」だ。一つのダイにCPU、DRAM、グラフィックエンジン、インタフェースコントローラなどを集積して、UX50の小型化を可能にしている。
CPUにはARM962のコアが使われているが、その動作クロックは123MHz。これまでのCLIEと比べても動作クロックが低く抑えられているが、このおかげで消費電力が抑えられ、長時間のバッテリー駆動を可能にしている。しかし、一方でUX50の処理能力に疑問を感じるユーザーもいるだろう。
Handheld Engineは、メモリバス幅が128ビットとかなり広い。このメモリバスを4本使って、123MHz動作時でなんと7.68Gバイト/秒という広い帯域幅を確保する。
動画やサウンドのエンコード、デコード処理がCLIEで考えられる「最も重い処理」だが、このような処理のパフォーマンスに影響する「データの帯域幅」が広いおかげで、低いCPUクロックにも関わらずパフォーマンスは高くなる、というのがソニーの見解だ。
[長浜和也, ITmedia]
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