News:アンカーデスク | 2003年8月19日 08:00 PM 更新 |
おなじみの2足歩行ロボットの競技会「ROBO-ONE」の第4回大会が8月8−10日に、川崎市産業振興会館で開催された。
今回から、「ROBO-ONE Junior with Family」(ROBO-ONE Jrと略称される)という新しいリーグが始まった。日程が1日増えたのもこのためだ。今日は、その「ROBO-ONE Jr.」の様子をレポートしよう。
ROBO-ONE Junior with Familyは、名前の通り、子どもたちとその家族のための大会だ。「with Family」ってところが結構重要。お父さんがロボットにハマっちゃうと、子どもをほったらかして、ごりごり工作ばっかりやってることになる。このままでは親子関係の(夫婦関係も!)危機だ。
そこで、子どもをJuniorに引っ張り出して、一緒にロボットをやることで、関係が修復できるんじゃないかって考えたわけ。釣り好きなお父さんが子どもを釣りに連れて行くのと似たようなもん。もちろん、そうすることで、子どもがロボットにハマってくれればそれに越したことはない。
ROBO-ONE Jr.も普通のROBO-ONEと同じように、デモンストレーションと戦い(どつきあい)とで競技を行うのだけど、参加資格などに少し「しばり」がある。
無線を使うと格段にトラブルが増えて難易度が上がる(コストもかかる)ための処置。
規定演技は次の通り。
予選
まず、デモンストレーションを審査員が採点して特典を競う予選が行われた。とはいうものの、出場チームが7と少ないため、全チームが決勝トーナメントに進出することになっている。予選はトーナメントの組み合わせを決めるためのものとなった。
最初にあやまってしまう。わたしは、ROBO-ONE Jr.を甘く見ていた。子どもたち中心のほのぼのとした大会で、とにかくロボットが歩いたら拍手! なんていうレベルのものだと思っていたの。本大会だって第1回はそういうレベルだったしね。
しかし、全然そんなもんじゃない。みんなちゃんと歩くのだ。そりゃ、ファミリーの方が本大会の出場者で、お父さんの中古のモーターを使っているんだなんていうところもある。でも、ロボットを作るのは今回が始めてってチームもあるのだ。
例えば、スギウラブラザースチームの「ダイナマイザーJr.」。7月5日にROBO-ONE委員会の主催で、「2足歩行ロボット組立講習会」というのが開かれていたそうなのだけど、そこで初めて作ったロボットそのまま(ちょっと飾り付けはした)なんだそうだ。これがちゃんと起き上がりまでこなす。操縦は弟(小6)が上半身、兄(中2)が下半身を担当。妹2人は見守る役だ。
そして、ロボットたちにはちゃんとチャームポイントがあるのだ。
これは、石田隆浩チームの「RVJR」。ここはお兄さんが本大会出場経験者だったりするんだけど、その割にはロボットの動きはあんまりよくない。でも、そんなことをふっ飛ばすのがこのデザインだ。
頭にハリセンが付いているのである。しかも、横からふっ飛ばすのではなく、上からはたきつけるスタイルのようだ。この攻撃を受けて倒れるロボットはあんまりいないような気がするけど、与える精神的打撃は大きい。たぶん。
ドンアリウスチームの「ありまろ」。
とってもキュートなロボットだけど、このボディは100円均一の石鹸箱。頭も100円均一のコルク抜き。そういうものを使いながら、このデザインセンスはすばらしい。
杉山チームの「GPストライク改」は、プラモデルをもとに作成。
細身のフォルムだ。安定性を考えるとどうしてもずんぐりしがちなのだけど、もとの形があるとさすがにかっこよくなる。
マリリンズチームの「ロボマサ」。
弟が操縦、姉が鍵盤ハーモニカで応援という布陣だ。「夏休みの自由研究」を兼ねて出場。屈伸、起き上がりなど、きっちりこなしてくる。
さて、起き上がるといえば、こいつだ。フクザワファミリーの「マルダ」。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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