News | 2003年9月4日 08:07 PM 更新 |
米Microsoftは9月3日、ワシントン州レドモンドの本社で、ハードウェア製品のイベント「Wireless World」を開催。ワイヤレスマウスおよびワイヤレスマウスとワイヤレスキーボードのセット、合計5機種を発表した。
いずれの製品も通信速度を高速化することで、レスポンスを改善した新型ワイヤレスモジュールを搭載。6万5536個のIDに対応することで混信問題に対応しているほか、単3乾電池2本で約6カ月間利用できる電池寿命を実現している。通信エラーを自動カウントし、通信品質が悪い場合はユーザーに通信IDの更新を促す機能も加わった。
高機能マウス、キーボードの分野において、Logitech(日本法人はロジクール)と人気を二分するMicrosoftだが、これまでワイヤレス対応製品ではライバルに遅れを取っていた。しかし、新製品ではワイヤレス機能を大きく改善するとともに、マウスホイールを左右に傾けるアクションを追加するなど、久々の大幅バージョンアップとなった。
ホイールを左右に傾ける新型ワイヤレスマウス
キーボードと並んで最も身近なPCデバイスである“マウス”の機能進化は、ホイールボタンの追加以降、[進む]、[戻る]などを割り当てることが可能なボタンの追加に頼ってきた。しかしボタン追加は機能性こそアップさせるものの、必ずしも使いやすさにはつながらない。ボタン数が増えすぎると、操作を迷いやすくなり、操作性学習までの時間が長くなるからだ。
Microsoftが新しく発表した新型の「Wireless IntelliMouse Explorer」、および「Wireless Optical Mouse」は、それぞれ従来機種と同じ5ボタン、および3ボタン(ホイールボタン含む)の構成を取っている。しかし、従来は押し込むだけの操作だったホイールボタンを左右に傾ける新しいアクションを追加し、左右スクロールを可能にしている(なおカスタマイズは現バージョンではできない)。WordやExcelなどでの利用を想定しているという。
また新しいホイールからは、従来のホイールにあったクリック感がなくなり、無段階の回転による操作に改められた。これに伴い1クリックあたりデフォルトで3行のスクロールだったホイール回転による操作は、無段階に近いスムースな動きになっている。例えばInternet Explorerの縦スクロールは、非常になめらかになり、スクロール中のページ内容を目で追いやすくなる。
また回転角度検出の分解能が向上したことを利用し、ドライバ内部でホイール回転の速度や加速度を検出。素早く回転するとスクロール速度も、それに応じて加速する改良が加えられている。
イベントでは3ボタン仕様の新型Wireless Optical Mouseのサンプルが配布されたが、実際に使用してみると従来型に比べ、体感的にも操作レスポンスが向上していることが分かる。USB 1.1対応の有線マウス並みのレスポンス、操作性で、ワイヤレスマウスとしては最も高性能だった「ロジクールMX700」と同等かそれ以上の感覚で操作できる。
[本田雅一, ITmedia]
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