News | 2003年10月8日 10:01 AM 更新 |
各社がビデオデッキ2台分以上の大きさとなる“いかにも試作機”といったBlu-ray Discレコーダーを出展する中、より最終AV製品に近いスタイリッシュな試作機を展示していたのがシャープだ。
本体の高さが72ミリ(脚部含めると82ミリ)で、従来のDVDプレーヤーとほぼ同等の薄型サイズに仕上がっている。前面パネルが斜めにスライドすることで操作パネルやディスク挿入口が現れるギミックもユニークだ。そのほかにも専用ASICを新たに開発するなど、量産を視野に入れた各種キーパーツを搭載。電源ユニットだけは外部(後ろ側に隠してあった)に出してあるものの、将来的には電源を内蔵したうえでこの試作機サイズにすることを目標にしているという。
シャープとは対照的に、試作機をそのまま製品化したようなソニーのBlu-ray Discレコーダー「BDZ-S77」。会場では、年末からスタートする地上デジタル放送にBDZ-S77を対応させるためのアップグレードサービスを、来年春から開始することが明らかにされた。アップグレードによって、地上デジタルチューナーを内蔵した同社製AV機器(TVや専用チューナーなど)とiLink接続することで、地上デジタル放送のハイビジョン番組をBlu-ray Discで録画することが可能になる。
もう一つの“次世代光ディスク”――AOD
青紫レーザーを使ったもう一つの“次世代光ディスク”が、東芝やNECなどが推進する「AOD(Advanced Optical Disk、別称HD-DVD)」だ。CEATEC会場では、東芝とNECがAODの参考出展を行っている。
AODは、DVD Forumで標準化が進められている青紫色レーザーを使った光ディスク規格の1つ。再生専用メディアは片面単層15Gバイト、2層で30Gバイト。書き換え型ディスクは片面単層20Gバイト、2層で40Gバイトの大容量記録が行える。2層で54Gバイトまでが規格で定められているBlu-rayよりも記録容量でやや劣るものの、記録層の深さがDVDと同じでメディアの扱いもBlu-rayほどセンシティブにならずに済むほか、PC用ドライブとしても使える柔軟な設計が特徴だ。
AODプレーヤーを展示した東芝ブースでは、2層ディスク(再生専用30Gバイト)からの映像を実際に再生するデモンストレーションを行っていた。
NECブースでは、PCの5インチベイに内蔵可能なAODを参考出展している。これは今年のCESでお披露目したものだが、今回の展示では実際に記録・再生が行えるAODドライブを展示。映像を再生するデモンストレーションも行われている。
関連リンク
[西坂真人, ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
前のページ | 2/2 | 最初のページ