News | 2003年11月28日 08:23 PM 更新 |
日本マックストアとアイ・オー・データ機器は11月28日、外付けHDD分野での提携を発表した。12月から、マックストア製HDDを内蔵したアイ・オーの外付けHDD製品に「Storage by Maxtor」のステッカーを順次添付するほか、マックストア製の外付けHDD「OneTouch」を両社の共同ブランド製品として再発売する。また来春以降、デジタル家電用の外付けHDDドライブを共同開発して販売する方針だ。
アイ・オーの細野昭雄社長によると、同社ブランドの製品に内蔵されている全HDDの5−6割、250Gバイト以上の製品では100%がマックストア製。「ステッカーを添付することでHDDの“ルーツ”を明らかにすれば、ユーザーがHDDを選びやすくなり、アイ・オー製品への信頼も高まる」(細野社長)。
しかし現在のところ、マックストア以外のブランド表記は予定していない。「マックストアのHDDには“3−4枚プラッタで大容量”という特徴があるが、他社製のものにはこれといった特徴がない」(細野社長)ため、他ブランドの表記は見送ったという。
マックストア側は、ステッカー添付でブランド認知を高めるのが狙いだ。「アイ・オー以外で販売しているマックストア製HDD製品へのブランド表記も、機会があれば実現したい」(日本マックストア・内山洋一社長)。PCでの「Intel Inside」と同様のブランド作戦だが、アイ・オー側にリベートが支払われるのかどうかは明らかにしなかった。
また、9月に発売したマックストア製外付けHDD「OneTouch」(関連記事を参照)を、アイ・オーとマックストアの共同ブランド製品として12月上旬に再発売する。
同製品は、ボタン一つで簡単にデータをバックアップできるのが特徴。7200rpmと高速、最大250Gバイトと大容量で操作も簡単なOneTouchを、強力な販売網を持つアイ・オーから発売することで、外付けHDDの便利さをより多くのユーザーにアピール。売り上げアップにつなげる。
同製品の価格は、USB 2.0対応で容量120Gバイトの「HDOT-U120」が2万2000円、USB 2.0/IEEE 1394対応で160Gバイトの「HDOT-UE160」が2万9800円、USB 2.0/IEEE 1394対応で250Gバイトの「HDOT-UE250」が4万6500円。
デジタル家電にも外付けHDDを
また両社は来春以降、HDD&DVDレコーダーなどデジタル家電向けの外付け型HDDを共同で開発して販売する方針だ。外付けHDDに対応する製品は現在はほとんどないが、「来年以降、対応製品が出てくるはず。対応製品発売と同時期にドライブを発売したい」(細野社長)。
マックストアはデジタル家電向け内蔵HDD市場で75%という圧倒的なシェアを誇る。一方アイ・オーも、ネットワーク対応のマルチメディアプレーヤー「AVeL LinkPlayer」(関連記事を参照)を発表するなど、デジタル家電分野への参入を進めている。
「PCの外付けHDD市場はもうできあがってしまっている」(内山社長)。市場のこう着状態を打開するため、従来の外付けHDDとは一線を画す操作性の「OneTouch」と、デジタル家電向けという新しい製品を投入することで、外付けHDD市場の新規需要開拓を進める戦略だ。
[岡田有花, ITmedia]
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