News 2003年11月28日 10:22 PM 更新

進化するブログとその周辺 第2回
RSSリーダー総まくり――国産ツール編(1/2)

前回の記事では海外産のRSSリーダーを紹介したが、やはり安心できる国産ツールを使いたいというニーズも多いだろう。最近になって国内でも優秀なツールがいくつか出てきたので、それぞれの機能や使用感などを紹介しよう。

 RSSリーダーを用意しても肝心のRSSが配信されていなければ使用する意味がない。海外では多くのニュースサイトが公式に配信しているRSSフィードの日本での普及状況はどうだろうか?

 個人ブログに関しては、一般に使われている「Movable Type」「Blosxom」「Nucleus」などのブログツールには最初からRSS配信機能が用意されているので問題ない。

 また、NTTデータの「Doblog」やエッジの「livedoor Blog」のような最近登場したホスティング型のブログツールでも、RSSフィードの配信はもはやデフォルト機能となっている。あるいは「楽天広場」や「はてなDiary」のように、既存のサービスに新たにRSSの配信機能を付加するという動きもある。

 一方、大手ニュースサイトの場合はどうだろうか? 残念ながら現状ではごく一部のサイトが提供しているに過ぎない。

 しかし、RSSを配信していないニュースサイトのHTMLからRSSを生成するサービスが多数存在するので、RSSを利用した情報収集という用途においてはほぼ問題ないレベルにあるといえよう。

  • WebページからRSSを自動生成するサービス

rss-jp.net
bulknews
読兎
kawabata.com/GotoRSS

 ということで前回の海外ツールに続き、今回は国産RSSリーダーの紹介をしよう。前回同様、ツール名の後ろにある★マークは筆者の主観による5段階評価である。

単体型ツール

 単体でRSSの閲覧を行うツール。メーラー型の3ペイン表示が一般的である。基本的な機能は似通っているので好みのツールを選択しよう。

 一般的な3ペイン表示のリーダー。なんといっても強力なキーワードフィルター機能が魅力。購読しているニュースを横断して「XML RSS」といったキーワードを含むニュースのみを一覧表示してくれるので、興味のある記事を見落とすことがない。また、記事を「既読」「後で読む」というようにマーキングすることもできる。

 Web表示機能は、見出しだけをWebページのように一覧で眺められるので、ざっと目を通すときに便利だ。

 デフォルトでかなり多くの日本のニュースソースが登録されているので、インストールしたその日から便利に使用できる。OPML(Outline Processor Markup Language:Webサイトをリストにして表現する規格。RSSのインポート/エクスポートに標準的に使われている)の書き出しに対応していないのが唯一残念なところだ。


NewsGlue

 一般的な3ペイン表示のリーダー。いくつかの特徴的な機能を持っている。

 通常のRSSの受信ももちろん可能だが、Glucoseでは「センサー」と呼ぶPythonベースの独自フォーマットを提供し、簡単にニュースの登録が可能になっている。

 また、P2Pで他のGlucoseユーザーと購読しているニュースの共有を行い、近似したリストを持っているユーザーからおすすめニュースが配信されるというユニークな機能も持っている。同作者の「RNA」というツールとの連携も可能だ。「RNA」とはRSSをベースにした更新チェック巡回ツール、いわゆる「アンテナ」だ。開発途上ということもあり、改善点も多いが将来が楽しみなツールである。


glucose

 一般的な3ペイン表示のリーダー。ベーシックな機能はすべておさえている。ほぼすべての機能でキーボードショートカットが用意されているので操作はとても快適だ。

 キーワード検索はワイルドカードや除外検索が可能で非常に便利。更新時にキーワードが含まれた記事が見つかると、アラートウィンドウで表示する機能があるので特定の分野のニュースを追いかける用途にはとても役に立つ。OPMLによるRSSリストのインポート/エクスポートも可能。


Headline-Reader

 今のところ国内唯一のパッケージソフト。一般的な3ペイン表示のリーダー。

 「既読のみ」「24時間以内」などの条件をかけられるキーワードフィルターが便利。オフライン表示も可能。OPMLによるRSSリストのインポート/エクスポートに対応する。

[田口和裕, ITmedia]

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