News:ニュース速報 | 2003年12月3日 06:16 PM 更新 |
ジャパン・デジタル・コンテンツ(JDC)は12月3日、TVアニメ製作プロジェクトに特別目的会社(SPC)を活用した方式を導入すると発表した。資金調達から著作権管理、ライセンス営業までをSPCが集中管理でき、製作委員会方式に比べ機動的なライセンス管理などが可能になるメリットがあるとしている。
ポプラ社のベストセラー児童書「かいけつゾロリ」のTVアニメ製作に当たり、JDCやポプラ社などが出資してSPC「ゾロリエンターテイメント」(ZE)を設立。会社運営はJDCが業務委託を受けて行い、アニメ製作資金はZEと匿名組合契約を結ぶファンド形式でポプラ社とバンダイなどが総額約7億円を出資した。
ZEはポプラ社を通じて原作者から利用許諾を受け、アニメ製作をプロダクションに発注。著作権はZEが集中管理しつつ、ビデオやDVDなどのパッケージ販売やキャラクターグッズなどへのライセンス事業を展開する。
TVアニメ製作での資金調達は、複数の企業が出資する任意組合である製作委員会方式が活用されるケースが多い。
これに対しJDCは、SPC方式は(1)著作権の集中管理による機動的な権利行使、(2)財産の独立性確保、(3)事業収支の透明性向上――などのメリットがあると説明。機関投資家や金融機関など、事業に直接関わらない第三者からの投融資も受けやすくなり、資金調達の多様化も図れるとしている。
「かいけつゾロリ」シリーズは1987年の発売以来、34巻で累計1100万部を販売する児童書の人気シリーズ。TVアニメは2004年2月に、名古屋テレビ放送をキー局としてテレビ朝日系列で放送がスタートする。
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